水瀬伊織
………ふぅ。疲れたわ。
水瀬伊織
暗い海底で、何となく呟いた
水瀬伊織
足元に転がっている鉄くずを見つめる
水瀬伊織
元々は、やよいが乗っていた機体
水瀬伊織
私が、やった
水瀬伊織
彼女を守るために
水瀬伊織
にしても、上手く出来たものね。
水瀬伊織
さっきまで私とやよいは敵に囲まれていた
水瀬伊織
2人なら殲滅は容易い事だったけど、あの子の体質は特殊だから………
水瀬伊織
勝ったとしてもやよいは命を落としていた
水瀬伊織
だから、私はやよいの機体を攻撃してコックピットブロックを取り出し、投げた
水瀬伊織
この辺の海流は計算していたから、間違いなくやよいは生きて島に帰れるだろう
水瀬伊織
ま、この伊織ちゃんが立てた作戦だもの。上手くいかないはずがないわ。
水瀬伊織
全く、散々なものよね。
水瀬伊織
これまでの事を思い出す
水瀬伊織
作戦が始まって2ヶ月間、敵が来ては戦い、戦い………
水瀬伊織
………そして、誰かがいなくなっていった
水瀬伊織
その中、最後まで生き残れた自分は本当に運がいいと思う
水瀬伊織
………ま、もうすぐ私も消えるんだけどね。
水瀬伊織
律子達に……春香と千早はどうしてるかしら?
水瀬伊織
期待は………出来そうにないわね。
水瀬伊織
にしても、暇ね。
水瀬伊織
最期の時間だというのに、はっきり言ってやることがない
水瀬伊織
なんか便利な機能ないのかしら?この機体………
水瀬伊織
………あら?ボイスレコーダー?こんなのあったのね。
水瀬伊織
どうせやることないんだから、使ってやるわ。
水瀬伊織
そうね………
水瀬伊織
………やよいへ。
水瀬伊織
ーーー
水瀬伊織
………これでよし。
水瀬伊織
これ、やよいの元に届くかしら?
水瀬伊織
ま、この際何でもいいわ。
水瀬伊織
………もう時間ね。
水瀬伊織
っ!
水瀬伊織
最後の最後までアンタ達は………!
水瀬伊織
………まあいいわ。相手になってあげる。
水瀬伊織
フェンリル、起動。起爆は………10分後でいいわ。
水瀬伊織
あまり動かなくなった機体を、強引に動かす
水瀬伊織
さあ、かかって来なさい!
水瀬伊織
この伊織ちゃんと最期を共にできること、ありがたく思いなさい!
水瀬伊織
………やよい
水瀬伊織
あんなことをした事、怒ってるかもしれない
水瀬伊織
だけど、やよいだけは絶対に死なせたくなかった
水瀬伊織
勝手かもしれないけど、私の願いを聞いて
水瀬伊織
………生きて、やよい。
(台詞数: 45)