エミリー
~ある日の休憩時間~
エミリー
...私は、あずさ先生を迎えに行くために、職員室へ向かっていました
水瀬伊織
ちょっと・・・アンタ!
エミリー
(本日も、とてもいい天気です!!)
水瀬伊織
ちょっと、無視するわけ?
エミリー
(後ろの方が騒がしいです・・・)
水瀬伊織
ちょっとってば・・・そこの金髪、止まりなさい!!
エミリー
(どうやら、私のことを呼んでいたみたいです!)
エミリー
は、はい!?
水瀬伊織
このあたしを無視するなんて、いい度胸ね!
エミリー
すみません、その様な無礼を働いていたつもりは、無かったのですが・・・
水瀬伊織
まぁ、いいわ!!
水瀬伊織
あたしも確証が持てなくて、ちゃんとあなたの事を名前で呼んであげられなかったのが悪いんだから
水瀬伊織
あなた、留学生のエミリースチュアートでしょ!?
エミリー
はい、たしかにそれは私のことですが、貴方はどちらさまでしょうか?
水瀬伊織
あたしは水瀬伊織、3年生よ!
エミリー
ああ!貴方さまが、私をこの学校に受け入れてくれた、一族の方なのですね!!
水瀬伊織
まっ、そういうことになるわね!
エミリー
私、これから職員室へ行き、あずさ先生を教室まで導かなければいけないのですが・・・
エミリー
それで、伊織さま、私に何か用でしょうか?
水瀬伊織
あなた、星梨花の所にお世話になっているのよね?
エミリー
はい!
水瀬伊織
あの子とはどう?上手くいっているのかしら?
エミリー
はい、星梨花にはまるで、姉妹の様に親しくしてもらっています!!
水瀬伊織
そう・・・それは良かったわ!!
エミリー
伊織さま、そろそろ、時間がないので失礼してもよろしいでしょうか?
水瀬伊織
そうね、あずさを迎えにいくんだから、時間がないものよね・・・
水瀬伊織
ごめんなさい、いいわ、行ってちょうだい!
エミリー
はい!伊織さま、それではまた、お話しましょう!
エミリー
・・・
水瀬伊織
ちょ・・・やっぱ、ちょっと待って!
エミリー
伊織さま、どうかしたんですか?
水瀬伊織
あの子の事、頼んだわよ
エミリー
はい?
水瀬伊織
これから、言う事はあたしの独り事なんだから、全て聞き流しなさい!
水瀬伊織
小さい頃からね、あの子とあたしは知り合いだったの・・・
水瀬伊織
そうね、家柄上のお付き合い、とでも言えばいいのかしら
水瀬伊織
あの子は昔から、親にはなんでも与えられて、大事に、大事に育てられた子よ
水瀬伊織
そんなあの子でも、唯一与えられなかったものがあるのっ
水瀬伊織
それはね・・・「自由」よ
水瀬伊織
まっ、要は筋金入りの箱入り娘ってわけ
水瀬伊織
まあ、今は貴方を受け入れているし、少しは変わってきてるのかもしれないけど
水瀬伊織
でも、貴方の存在自体も与えられただけの存在・・・なのかもしれないわね
水瀬伊織
あたしが何を言いたいかっていうと、あの子の家の本質的な部分は変わってないって事
水瀬伊織
あたしはね、そんなあの子を見てきて、ずっと不憫な子だと思ってきたわ
水瀬伊織
今でも思っている、それは本当よ
エミリー
伊織さま、私は決して星梨花が不憫な子だとは思いません!
水瀬伊織
そっ、今はそうかもしれないけど、エミリー、いずれあなたも気付くわ
水瀬伊織
あの子が空っぽだって事に・・・
水瀬伊織
だから、あの子の事・・・よろしく頼むわね
(台詞数: 50)