二階堂千鶴
えっと、本日はお日柄もよく…夕方には変ですわね、ではお招きに預かりまして、がいいかしら…
水瀬伊織
何ブツブツ言ってんのよ?…どうやら今日はまともな服装ね。
二階堂千鶴
伊織、どういうつもりですの?わたくしを晩餐に招待だなんて。
水瀬伊織
そんな大袈裟な物では無いわ。ごく近しい親族だけの、ちょっとしたお祝い事の集まりよ。
水瀬伊織
事務所の仲間を連れて来いって言われてね。やよいはお仕事だったし。
二階堂千鶴
身内の集まりでこの規模って…あ、いやいやそうですわよね。
二階堂千鶴
まあ、我が家のホームパーティーに比べれば…
水瀬伊織
今日はそういうの禁止!あと高笑いもダメよ、いいわね?
二階堂千鶴
何ですの急に…まあ、分かりましたわ。
水瀬伊織
じゃ、お父様とお兄様達に合わせるから…って、何よ、電話?
水瀬伊織
もしもし律子?何よ急に…はあ?今からですって?あのね、今日はお兄様のお祝いで…
水瀬伊織
分かったわよ、すぐ支度するから!…ったくもう、困ったわね。
二階堂千鶴
どうしましたの?
水瀬伊織
非常に言いにくいんだけど、急にお仕事が入っちゃった。すぐ出なきゃダメだって。
二階堂千鶴
は?あの、わたくしはどうなるんですの?
水瀬伊織
今更帰らせる訳には行かないわ。もうアンタの席も設けてるし。悪いけど、このまま…
二階堂千鶴
じ、冗談でしょう!?伊織の家のお祝い事に、わたくしだけで出席なんて、いくらセレブとはいえ…
水瀬伊織
ま、まあほら!セレブなら何とかなるわよ。あ、新堂がいるわ!何でも聞いていいから。じゃね!
二階堂千鶴
あ、ちょっと!?…ど、どうしましょう。困りましたわね。
二階堂千鶴
あ、あなたが伊織の執事さんですわね。…案内?はい、お願い致しますわ…
二階堂千鶴
ええい、もうなるようになれですわ!セレブらしく振舞ってみせようじゃありませんの
二階堂千鶴
おーっほっほ!…と、これは止めておくんでしたわね。
水瀬伊織
…お待たせ。
秋月律子
言われた通り、電話したわ。あれでよかった?
水瀬伊織
ええ、上手くいったわ。あとは千鶴次第ね。
秋月律子
はあ。正直、気が重いわ。まだこないだの方がマシよね。
水瀬伊織
だったら何で引き受けたのよ!断れば良かったじゃない!
秋月律子
あんたには言いにくいんだけど、水瀬はウチのスポンサーの筆頭よ、そうそう無下には出来ないわ。
秋月律子
そりゃ、枕みたいな話なら断るわよ?けど今回のはそうじゃないしね。だから余計こまるんだけど。
水瀬伊織
…千鶴、大丈夫かしら?
秋月律子
あまり気を落とさないでよ、とって食われるワケじゃなし。
水瀬伊織
…お父様、何考えてるのかしら?
水瀬伊織
…千鶴を、お兄様のお嫁に迎えたいだなんて…
二階堂千鶴
し、失礼しますわ!本日はお招きに預かりまして…
二階堂千鶴
(続く)
(台詞数: 35)