我那覇響
あれ、皆どこいったんだ?せっかくのお祭りなのにはぐれちゃったぞ
水瀬伊織
まったく、あの子達の目は節穴なわけ?こんなに可愛い伊織ちゃんを見失うなんて
我那覇響
人数で考えれば、はぐれたのはむしろ自分たちだよね?
水瀬伊織
何か言った?
我那覇響
な、何でもないぞ!
水瀬伊織
はぁ、まったく……。
我那覇響
お、自販機はっけん!伊織、オレンジジュース飲む?
水瀬伊織
要らないわ。気分じゃないの
我那覇響
伊織がオレンジジュースを拒んだ……!? 体調悪いのか?
水瀬伊織
別に。気分じゃないって言ってるでしょ
水瀬伊織
……。
我那覇響
……どうしたんだ、伊織?
水瀬伊織
……ねえ、ひとつ聞かせて。響は何故アイドルになったの?
我那覇響
家族のためだぞ。みんなのエサ代を稼がないとね
我那覇響
家に帰るとへび香、シマ男、オウ助……、みーんな嬉しそうに出迎えてくれるんだ
我那覇響
時には逃げられちゃったりするけどさ。でも皆の顔を見てるとなんくるないさーって思えるんだ
水瀬伊織
そう。なんだか羨ましいわね
我那覇響
伊織にだって家族いるでしょ? しかもすごく偉い人たちだって聞いたぞ
水瀬伊織
ねえ、お金のために努力する人はたくさん居るのに自分を磨くために努力できる人は少ないんだって
水瀬伊織
いくらお金があっても、それを幸せと感じる心が無ければ意味がないのにね
水瀬伊織
私の父親や兄達は、そういう人たちよ。あんな紙切れを幸せの欠片と勘違いしてる
水瀬伊織
だから私はアイドルになったの。自分の心で幸せを勝ち取るために
水瀬伊織
考える意志が頭になり、掴む意志が腕になり、歩く意思が足になる。私の体は私の意思の為にあるの
水瀬伊織
いつか必ず、伊織の力で「水瀬」を越えて見せるわ
我那覇響
……寂しいこと言うんだな、伊織。自分ちょっとショックだぞ
水瀬伊織
どういう意味よ。私は親の力に甘えるのは嫌なの
我那覇響
伊織の家族は1人であんなに偉くなったんじゃない。きっと沢山の仲間に支えられてきたんだ
我那覇響
伊織には自分たちが付いてる。伊織が困ったときは全力で助けるし
我那覇響
あ、でも自分が困ったときは伊織にも助けてほしいな。みんなでやればなんくるないさー!
水瀬伊織
……なによ、偉そうに
我那覇響
そりゃ自分、完璧だからな!
水瀬伊織
ふん、せいぜい伊織ちゃんの足は引っ張らないで頂戴よ?
我那覇響
うん、自分に任せてっ!
水瀬伊織
にひひっ、見てなさいよ、世界中に伊織ちゃんの可愛さを思い知らせてやるんだから♪
(台詞数: 34)