伊吹翼
ねえねえお姉さん。
二階堂千鶴
あら、あなたは確か……どのような御用でしょう。
伊吹翼
ちょっと聞きたいことがあるんだけど、良いかな。
二階堂千鶴
……分かってるとは思いますが、試合に関わることは教えられませんよ。
二階堂千鶴
確かにどのように導き出すかは自由ですが、犯人に答えを教えてもらうのは推理とは言えませんから
伊吹翼
え、お姉さん犯人なの?
二階堂千鶴
何でそうなるんです、モノの例えですわ。この場合出題者であるわたくし達が犯人と言っても良い…
伊吹翼
出題者ってことは、お姉さん達はその答えを勿論知ってるんだよね。
二階堂千鶴
……ええ、それは勿論。
伊吹翼
……ふうん。そ、分かった。
二階堂千鶴
で、結局どういう御用でわたくしを引き止めているのですか。
伊吹翼
あ、そうそう。別にヒントもらいに来たんじゃないんだけど、お姉さんってセレブなんだよね。
二階堂千鶴
これまた妙なことを! 二階堂千鶴と言えばセレブ界隈ではティラノサウルス的存在ですわ!
伊吹翼
んー、じゃあさ。あのお嬢様探偵の事とか知ってる? なんか同じようなオーラあるし。
二階堂千鶴
あのメイド付きの方の事ですか? でしたらちょっと記憶にありませんわ。
二階堂千鶴
あ、いやでもセレブ特有の色々な人と会いすぎて記憶がごっちゃになってる系の現象!
二階堂千鶴
という可能性はありますわね。
伊吹翼
んんんー、そう。ありがとう、分かった。
二階堂千鶴
よく分かりませんが用が済んだなら失礼しますわ。
二階堂千鶴
これ以上話してるとボロが出そうであれなので。ではごきげんよう。
伊吹翼
……意外と手強いな。
四条貴音
もし。
伊吹翼
あ、えーと。大所帯の……
四条貴音
四条貴音と申します。この大会は我が部の一大いべんと、全員が参加していますからね。
伊吹翼
部員、そんなに多いんだ。
四条貴音
ええ、日本の人口のだいたい八割程です。
伊吹翼
何故そんな分かりやすい嘘を。というか、あなたが自分で動いてるの意外。いつも座ってるのに。
四条貴音
私にしか出来ない事もありますからね。特に今回はいっそう。さて、あなた方の長はどちらに?
伊吹翼
あれ、リーダーに用? ごめんね。なんか気になることがあるって例のお嬢様のとこ行ったよ。
四条貴音
そうですか。大事な用があったのですが……
伊吹翼
その大事な用って、あのセレブさんが行ってからじゃないと話せない事なの?
四条貴音
……
伊吹翼
ずっと様子、見てたでしょ?
四条貴音
ふふ、そういう謎も全て、最終的にはすっきりしますよ。
四条貴音
戻ってきたら、私が呼んでいたと伝えて頂きたいのですが。
伊吹翼
はーい。ちゃんと言っとくよ。
四条貴音
ありがとうございます。さて、ここからは個人的な世間話なのですが、新入部員なのですか?
四条貴音
そちらの学校とは仲良くさせて頂いております。しかしあなたとお会いするのは初めてなので。
伊吹翼
あ、私はちょっと前からいたけど。なんていうか隠れてたからね。他校からは。
四条貴音
隠れてた、と言うことは何か事情があるのですか?
伊吹翼
秘密兵器だからさ、私。
四条貴音
それはそれは、とても惹かれる響きですね。
伊吹翼
ってまあ、リーダーにそう言われただけだけど。
四条貴音
彼女がそこまでして大切に扱うと言うことは、あなたは余程優れた人材なのでしょうね。
伊吹翼
あのさ、何故皆そこまでしてこの大会に必死になってるのかな? 何か理由があるの?
四条貴音
……理由なら勿論ありますよ。
伊吹翼
……
四条貴音
何といっても全国大会です。これに勝つということはこの国の頂点に立つということですから。
伊吹翼
……
伊吹翼
……ふうん。
(台詞数: 50)