四条貴音
ふう、遠くの地に来ると御当地の珍しい食べ物があって真、幸せです。
四条貴音
もっと頻繁に開いて頂きたいですね。
横山奈緒
それ何度目の朝食なん?
四条貴音
横山奈緒。おはようございます。まだ一度目ですよ。
横山奈緒
一回目? 意外やなあ。あんたのことやから既に家と新幹線とここで三度目とかかと思ったわ。
四条貴音
今朝起きてから今までずっと食物を絶やさず食べているのでまだ一度目です。
横山奈緒
小咄みたいなオチつけんといて。
四条貴音
それで、奈緒も今見に来たのですか?
横山奈緒
はあ? 今何時やと思ってるん。私は初っ端に見てもうたで。多分あんたが最後とちゃう?
松田亜利沙
わーもうこんな時間! この会場広すぎて体一つじゃ撮りきれません!!
四条貴音
そうでもなかったみたいですよ。
松田亜利沙
わわ、前回優勝校の四条貴音さん! こんなところで見られるなんて!!
四条貴音
よくご存じですね。あなたも見に来たのですか?
松田亜利沙
あ、すみません。ありさは出場者じゃなくて……
四条貴音
かめらまん、でしょうか。
松田亜利沙
えええ、どうして分かったんですか? 流石優勝校の部長です!
横山奈緒
カメラ持っとるからとちゃう?
松田亜利沙
ややや、強豪校の一角横山奈緒さんまで! 一枚撮っていいですか?
横山奈緒
ん、ちょっと待ち。あんた、紗代子の学校の子ちゃうかった?
松田亜利沙
覚えてくれてたんですね!そうです。今回は新入部員が入ったのでありさはこっちで参戦します!
横山奈緒
……っていう体でいけば自然にどの学校にも近づける。
松田亜利沙
そんなつもりありません!ありさはただ皆さんの活躍を……
横山奈緒
ちゃうちゃう、私はそうは思わんけど、変に邪推するやつもおるからな。
四条貴音
情報を外に漏らすまいと、疑心暗鬼になる者もいますからね。
横山奈緒
せやから、写真撮るんとかは自由にしたらええけどそこは分かりやすいように考えなあかんで。
松田亜利沙
お二人のことは、撮って大丈夫なんですか? お話とか聞いたりしても?
四条貴音
私は構いませんよ。本当に大切な情報ならその程度で漏らしたりはいたしません。
横山奈緒
私も別にええで。撮られて困るもんも聞かれて焦る話もないし。
松田亜利沙
なるほど! これは貴重なお二人の貴重なお話を聞けるチャンス!
松田亜利沙
お二人は本予選の試合形式について見に来たんですよね!
横山奈緒
せやな、もっとも私とか他の学校は早い時間にとっとと確認したけどな。もうほとんどおらんで。
松田亜利沙
あれ、では奈緒さんは何でまだここに?
横山奈緒
何でって決まってるやろ。あんまりあほな質問しとったらあかんで。
松田亜利沙
す、すみません。ありさ初心者で。
横山奈緒
あんたみたいな初心者がここの分かりにくい説明見ても分からんかもしれんから、
横山奈緒
そういう奴らに教えるために早めに来てずっとおんねん。結構多いでそういう奴。
松田亜利沙
は、はあ。それで貴音さんは?
横山奈緒
確かにあんたが遅いんは意外やな。それにいつもの取り巻きはおらんの?
松田亜利沙
たしかに。貴音さんのところといえば超大人数の部で有名なのに。
四条貴音
形式はおおかた、予想がついていました。予想通りなら今回は私一人で十分なので。
松田亜利沙
おお! 流石の自身ですね!どうして予想がつくんですか!
横山奈緒
ああ、それは簡単やで。
松田亜利沙
奈緒さんも予想できてたんですか? じゃあ何で見に来たんです?
横山奈緒
予想は予想で確実じゃないからな。私は自分の目で見たものしか信じへんねん。
横山奈緒
でも、他にもだいたい想像ついてた奴は多いんとちゃう?
横山奈緒
その証拠に紗代子は来てすらないしな! 待っとったのに!
四条貴音
私も、どちらかと言うとここで待っているであろう奈緒を労いに来ただけですし。
横山奈緒
はいはい心遣い感謝します。
松田亜利沙
あの、結局。その予想ってどうやってつけたんですか?どういう推理なんです?
四条貴音
そうですね。幸い朝食を多めに持っていますので、食べながら説明いたしましょう。
(台詞数: 50)