我那覇響
はいさーい。お、貴音もう来てたのか。今日は早かったな。
四条貴音
…
我那覇響
貴音?どうかしたのか。
野々原茜
響。
我那覇響
ん、おはよう茜。なあ、貴音に何かあったか知らない?ずっとだんまりだけど。
野々原茜
…今のわたくしは、わたくしではありません。
我那覇響
へ?なんだよ急に。貴音みたいな喋り方して。
四条貴音
ひ、ヒビキン~
我那覇響
どうした貴音。また悪いものでも食べたのか?だからいぬ美の餌は人間用じゃないってあれほど…
野々原茜
ですから!今のわたくしは茜で、わたくしが茜なのです!
我那覇響
はあ?
我那覇響
…漫画かラノベみたいな話だな、ぶつかったら中身が入れ替わっただなんて。
野々原茜
わたくしとて怪力乱心の類は認めたくはありません。ですが、実際にこの身に起こった事となると。
四条貴音
ちょっと貴音さん、カワイイ茜ちゃんの身体でそんなヘンテコな喋り方しないでよ。
四条貴音
もっとこうさ、明るくやれない?今日も茜ちゃんカワイイでしょ。ね、ね?みたいカンジで。
我那覇響
貴音の身体と声でそんな事言われるとなんか怖いな、鳥肌が立ったぞ。
野々原茜
失礼ですよ響。今のような喋り方こそ茜の魅力ではありませんか。
我那覇響
こっちはこっちで違和感がすごいし。けど弱ったな、どうすれば元に戻るんだ?
四条貴音
まあまあいいじゃん、せっかくだしもう少し楽しも?とりあえずはプリンでも食べようかな。
野々原茜
…
我那覇響
ったく茜は楽天的だな。自分の身に起きた事だろ?貴音はこんなに思い詰めた顔してるってのに。
四条貴音
いただきま~す。うん、今日のプリンも美味しいね…あ。
我那覇響
お疲れ、プロデューサー。そうだ、あのな…
四条貴音
おっはようプロちゃん!うんっ、今日も1日頑張ろうではないか。
我那覇響
あ、茜!?おいおい、今のお前は中身が茜でも…
四条貴音
え、急にどうしたって…あそっか。プロちゃんにはまだ言ってなかったよね。今のわたくしは…
四条貴音
じゃーん、注目ぅ!なんと…貴音ちゃんだよ~?さ、分かったらナデナデしてよ。
我那覇響
…ごめん貴音。あとで茜のやつにはきつく言っとくから。
野々原茜
仕方ありませんよ、茜はそういう人間です…ってあなた様!?
四条貴音
おお。これはまことに…じゃない、うんうん、いつものプロちゃんだね!
我那覇響
あらら。今ので入れ替わったと分かったのかな。さすがはプロデューサーだぞ。
野々原茜
一を聞いて十を知る。さすが、わたくし達の導き手です。
我那覇響
ほんと、アイドルの事になると鋭いからな、プロデューサーは。
我那覇響
だから多分、あれが本物の貴音だって事も分かってると思うぞ?…茜。
野々原茜
な、何の話ですか響。言ったでしょう、今のわたくしは…
我那覇響
ラーメンならともかく貴音がプリン食べられてあんな顔するわけないだろ、しかも茜の分を。
野々原茜
…はあ。貴音さんの言う通りだったね、やっぱりヒビキンの目はゴマカせないか。
我那覇響
今回は手の込んだイタズラだったな、ちょっと信用しかけたぞ。でも何でこんな事を?
野々原茜
ん~…面白そうだったから?
我那覇響
おいおい…イタズラなんだし、律子に報告とくか?
野々原茜
ちょっ、それだけはごカンベンを。また茜ちゃん人形の在庫を無償奉仕させられちゃう。
我那覇響
冗談冗談。被害は無かったしな、黙っておいてやるよ。貴音の珍しい姿も見られたしな。
野々原茜
うむ、感謝するよ。ゴホウビに茜ちゃんをナデナデする権利をあげよう!
我那覇響
やれやれ…
野々原茜
(…貴音さんだって茜ちゃんとそんなに変わんないんだもん、たまには誰かに甘えたくなるよね。)
野々原茜
(一つ貸しだよ、貴音さん。今度プリンでもご馳走してもらうからね?)
四条貴音
あなた様。もう少し、よろしいでしょうか?…ふふ、感謝致します。
野々原茜
うんうん。いいよヒビキン、なかなかだ。ナデナデソムリエが合格点を付けてあげよう!
我那覇響
何言ってんだか。おいプロデューサー、貴音のそんな姿、他の皆には見せるんじゃないぞ?
(台詞数: 49)