四条貴音
高山紗代子、どうやら貴女は私のことを誤解しているようですね。
高山紗代子
誤解……ですか?そんなことないと思います。
四条貴音
いえ、貴女は先入観で行動しています。それは決して良いこととは言えません。
高山紗代子
そうですね。確かに先入観で物事を判断するのは良くないと思います。
四条貴音
分かっていただけましたか……
高山紗代子
でも、これは先入観ではありません!事実だと確信しています!
四条貴音
ふむ、高山紗代子、貴女とは分かり合えないようですね。寂しいことです。
高山紗代子
そうやってはぐらかさないでください!いい加減に……、
高山紗代子
私のたい焼きと百合子のおはぎ、エミリーちゃんの抹茶シフォンを食べたことを認めてください!
四条貴音
根拠は……あるのですか?
高山紗代子
この部屋に貴音さん以外いなかったこと以上の根拠が必要ですか?
四条貴音
もちろんです。
四条貴音
なぜなら、この事務所にはハム蔵も留守番していたからです。
四条貴音
貴女が戻った際に、誰も来なかったと申した私が悪かったかもしれません。
四条貴音
しかし、私以外にも誰かがいたという事実は貴女には知っておいてもらいたいのです。
高山紗代子
つまり、貴音さんはハム蔵ちゃんが犯人だと言いたいんですね?
四条貴音
いえ、そういう可能性もあるというだけです。
高山紗代子
……
高山紗代子
……残念ながらハム蔵ちゃんは違います。
高山紗代子
ハム蔵ちゃんは一人、いえ、一匹で事務所で留守番していたわけではありません
高山紗代子
私のハリ子とともに留守番していたんです!
四条貴音
……!なんとっ!
高山紗代子
それではハリ子に聞いてみましょうか?ハム蔵に食べる時間があったかを!
四条貴音
……
四条貴音
高山紗代子、あなたには感服しました。どうやら年貢の納め時のようです。
高山紗代子
食べてしまったことは貴音さんですからしょうがありません。
高山紗代子
でも、どうしてしらばっくれようと!?
四条貴音
……こちらを見てください。
高山紗代子
これは、お財布……?
四条貴音
はい。恥ずかしながら持ち合わせが少なく、このままでは昼食も満足に取れない状況でした。
高山紗代子
……お札が入っているように見えますが?
四条貴音
……
四条貴音
……昼食も満足に取れない状況でした。
四条貴音
そこに現れた三種の甘味。私はその甘い誘惑に耐え切れず、つい。
四条貴音
ここはどうか、ご勘弁を
高山紗代子
……
高山紗代子
しょうがないですね。食べてしまったものは仕方ありません。
高山紗代子
それに、美味しく食べてもらえたのなら、それはそれで嬉しいですし。
四条貴音
なんと……!
四条貴音
どうやら私こそがあなたのことを誤解していたようです。紗代子。
高山紗代子
そんな、誤解だなんて
高山紗代子
それじゃあ、せっかくですからお昼ご飯でも食べに行きますか?
四条貴音
よい考えです。
高山紗代子
……自分の分は自分で出してくださいよ?
四条貴音
…!なんとっ!
四条貴音
(紗代子はいけずですね)
四条貴音
(しかし、以前の紗代子からは余裕を感じられませんでしたが、ちゃんと成長していたようですね)
四条貴音
(さて、食後のデザートを……。おや、冷蔵庫にプリンが。野々原茜の物ですか)
四条貴音
(……はっ!いつの間にやらプリンが空に!?これは一体!?)
四条貴音
(この面妖な事件、野々原茜と解決するのは、また別の話でございます。)
(台詞数: 50)