エミリー
貴音さま、今の歌はいかがでしたか?
四条貴音
…ふむ。良い出来ではないかと。いささか婉曲に過ぎるきらいもありますが。
大神環
たかね!エミリー!
四条貴音
…おや?環ではありませんか。
エミリー
おはようございます、環さん。今日もお元気ですね。
大神環
ねえねえ、二人とも。こんなところで何してるの?
四条貴音
私たちは、歌を…和歌を詠んでいたのです。
大神環
…歌?歌って読むものだったっけ…?
エミリー
日本に昔から伝わる形式で、五七、五七、七の字数の言葉を組み合わせて詠み上げるのですよ。
大神環
ううっ…。面白そうだからたまきもやってみたいけど…むずかしそうだぞ…。
四条貴音
堅苦しく考えず、思ったままにやるのが良いでしょう。今のお題は、恋…好きな人への歌です。
大神環
…そう?じゃあ、やってみるね!
大神環
……。
大神環
できた!いくよ～!
大神環
おやぶんへ いつもありがと たまきはね おやぶんのこと だ～いすきだぞ!
大神環
…どう?
四条貴音
これは素晴らしい!良く詠みました。環には、花丸を差し上げましょう。
大神環
くふふっ…やったー!
エミリー
…ふふっ。良かったですね、環さん。
四条貴音
「歌」とは元々「訴える」が転じて生まれた言葉と言われております。
四条貴音
その思いの丈を訴えるのが歌の意義とすれば、環の歌は何よりも優れていると言えましょう。
四条貴音
…まっすぐな親愛と感謝の気持ち、伝わってきましたよ。
大神環
そう?くふっ…くふふっ…少し、恥ずかしいよ…。
エミリー
まあ…。環さんの歌は、そこまで奥深いものだったのですね…。
エミリー
流石は貴音さま。ただ微笑ましいとだけ思っていた自分が恥ずかしいです…!
四条貴音
私やエミリーは技巧を凝らし過ぎて、時に素直な心根を見失ってしまう事があります。
四条貴音
それ故に、環の素直さ、純粋さからは、真に学ぶことが多いですね。
エミリー
はい!環さん、私もお手本にさせていただきますね!
大神環
うわぁ…環がお手本になるの?こ、こんな感じかな…?
大神環
おやぶ～ん、大好きだぞ～!
四条貴音
ふふっ…。それでは、私も。あなた様、大好きですよ～!
エミリー
恥ずかしいですけど、わ、私も…!し、仕掛け人さま、お慕い申し上げております～!
大神環
おやぶ～ん!大好きだぞ～!
四条貴音
あなた様～!大好きですよ～!
エミリー
仕掛け人さま～、お慕い申し上げております～!
大神環
おやぶ～ん!聞こえてるー!?
エミリー
仕掛け人さま…って!た、環さん…今、何て…?
大神環
ん?隣の部屋にいるおやぶんに、聞こえてるかって言ったんだぞ?
大神環
たまきはおやぶんについてきたんだけど、仕事があるっていうから、こっちに遊びにきたんだ!
四条貴音
なんと…そうだったのですか。
エミリー
…Oh no…!
大神環
あっ!エミリーが飛び出していったけど、何かあったのかな?
四条貴音
どうやら、プロデューサーの許へ行ったようですが…。
エミリー
Producer!I'm just joking!Please listen to me!
四条貴音
母国語に戻るほど取り乱すとは…。エミリーには刺激が強すぎたようですね。
四条貴音
成程。想いをただ素直に口に出せないからこそ、人は歌にそれを託すのかもしれません。
大神環
…うーん。歌って、奥が深いんだなー。
四条貴音
そうですね。真に、極めつくせぬほど、奥が深い…。
四条貴音
ふふっ…。さて、それでは、私もプロデューサーの許に参るといたしましょうか。
四条貴音
少し面映ゆいですが…エミリーばかりに恥ずかしい思いをさせるのも、不公平でしょうし、ね。
(台詞数: 50)