真壁瑞希
こんばんは。
真壁瑞希
うだるような暑さの夏が終わり、天高く馬肥ゆる秋の季節。皆様、いかがお過ごしでしょうか。
真壁瑞希
秋と言えば他には――そう、「食欲の秋」
真壁瑞希
人間という生物は実に様々な物を食べます。肉、魚、卵、野菜、穀物、発酵食品、果ては虫まで……
真壁瑞希
皆さんは「食事」を大切にしていますか?今回はその「食べる」ことについての、お話です……
我那覇響
― とあるペットショップにて ―
我那覇響
ねえねえ、プロデューサー。この子達、ダメかな～っ。自分がちゃんと世話するからさ～っ。
我那覇響
P「ダメだぞ、響。お前またそんなこといって……家のペットたちで精一杯だろ」
我那覇響
違うぞプロデューサー! ペットじゃない、いぬ美たちは家族さー!
我那覇響
P「あぁ……そうだったな。家族か……とにかく、帰るぞ。ほら! ほーら!」
我那覇響
あうわわわわっ、みんな! みーんなぁぁ……!
四条貴音
― 事務所にて ―
四条貴音
響。お疲れ様です。動物たちとの写真撮影はいかがでしたか?
我那覇響
ただいまー貴音ーっ! もっちろん、バッチリさー!
我那覇響
あっ、でもさ、ちょっと聞いてよ貴音～っ、プロデューサーがさ、ヒドいん
我那覇響
(ぐきゅぅ～～っるるる)
我那覇響
ふわぁっ!? はぅわわわっ。
四条貴音
ふふ、もしや、お昼の食事がまだなのですか?
我那覇響
あ、うん。あの、その……
四条貴音
もしそうであれば、私と昼食を食べに行きませんか。響。
我那覇響
あ……う、うん! 食べに行こっか! よーし、今日ぐらい……うんと美味しいもの食べるぞーっ!
四条貴音
? ええ、行きましょう。駅前にとても美味な中華料理屋が出来てですね……
真壁瑞希
― 昼食後、事務所にて ―
四条貴音
四条貴音、ただいま戻りました。
四条貴音
P「貴音、響はどうした?」
四条貴音
響ですか? 何でもこれからアルバイトがあるそうで、途中で別れましたが。
四条貴音
P「そうか、今日ももうバイトに行ったか……」
四条貴音
……プロデューサー。一つ、お聞きしても、よいですか?
四条貴音
P「あぁ。いいよ。響のこと、か?」
四条貴音
ええ……プロデューサー。響は、彼女はどうしてあんなに「痩せこけてきている」のですか。
四条貴音
P「それはな、貴音。正直、言いたくはないが……響の、家族のせいだ」
四条貴音
響の家族の……? 家庭内のとらぶる、ですか。
四条貴音
P「いや、違う。家族というか正確には――響が自宅で飼っているペット達のせい、だ」
四条貴音
なんと……!? それは一体、どういう……
四条貴音
P「貴音、響が自宅でペットを何匹飼っているか、知ってるか?」
四条貴音
ええ、私は一度、響の自宅へ赴いたことがあります。確かハム蔵、いぬ美、へび香にうさぎ……
四条貴音
P「それに猫、ワニ、ブタ、オウムにモモンガ。計9匹だ。わかるか?これの意味する所が」
四条貴音
とてもにぎやかで楽しい自宅でしたが……はっ、も、もしや――
四条貴音
P「そうだ。ペット代、だよ」
四条貴音
P「ペット1匹辺りの費用は食費だけでも月5千円する。それが×9×12で年間54万だ」
四条貴音
P「しかも響は沖縄から上京して、ペット可の月7万のマンションにいる。これが年間84万」
四条貴音
P「少なく見積もっても140万……しかも高校に行って、レッスンして、バイトもしてる」
四条貴音
P「診療や諸費用含めたらもっとかかってるはずだ……それに悔しいが、響はまだ」
四条貴音
P「売れっ子じゃない。年々、アイドルタレントのギャラ単価も下がってきている……くそっ」
四条貴音
P「食べてないんだ。あいつは家族のために。仕事で貰う弁当くらいしか食べてないんだ!」
四条貴音
そ、そんな……響……
真壁瑞希
― 翌日、事務所にて ―
我那覇響
おっはよー! プロデューサー! ねえねえ聞いてよ昨日は大変でさ～っ。
我那覇響
自分が「世話」してた「家族」がさ、飯をくれ、飯をくれってうるさくて、ホント、ウルサクテ……
我那覇響
ねぇプロデューサー。犬とかワニとかって意外と美味いんだー。今度ごちそうするね。沢山…沢山…
(台詞数: 50)