秋月律子
『……却下。』
秋月律子
『何考えてるんですか、プロデューサー!そんな、明確に商標登録で問題ある企画、通せません。』
秋月律子
『大手お笑いプロダクションでも、有名お土産菓子のパロディ商品で炎上しましたよね。』
秋月律子
『うちみたいな弱小がそれやったら、事務所畳むハメになりかねません!』
天海春香
(……こうして、プロデューサーさんが提案した劇場オリジナルスイーツ販売企画、)
天海春香
(ゴージャスニセレブプリンは、商品名の残影だけ残して、立ち消えになりました。)
天海春香
(でも、劇場スイーツを作るという提案自体は良いという社長の鶴の一声で……)
天海春香
(私、天海春香に商品開発の全権が与えられて……今日に至るわけです。)
松田亜利沙
ウホ〜ッ!まさか、日本を代表するお菓子作り系アイドル、天海春香のプリンを食べられるとは。
松田亜利沙
「ありさは忘れませんからね。今日のこの試食会を。」
天海春香
亜利沙ちゃん、大袈裟だよ……そもそも、日本以外にお菓子作り系アイドルがいるのかな?
天海春香
まあとりあえず、食べてみてくれるかな?容器は家にあったものだから素っ気ないけど……
松田亜利沙
いやいやいや、春香さんの家の容器ってのが、絶対にファンには手が届かないレアリティです。
松田亜利沙
ありさはファミレススイーツも極めてますから、ますます楽しみですよ、ムフフ〜ッ。
天海春香
とりあえず、元の話がプリンだったから、今回はプリンを作ってみたんだ。
松田亜利沙
黒い粒つぶはバニラビーンズですかね。リボン風のトッピング以外は、普通のプリン……
松田亜利沙
いや、究極のプリンとは、王道かつ定番の味なのかも。それでは、いただきます!
松田亜利沙
……
松田亜利沙
…………
松田亜利沙
……………………
松田亜利沙
…………………………
天海春香
ど、どうかな?亜利沙ちゃん?
松田亜利沙
……アイドルちゃんマニアになって幾年月、こんなセリフを言う日が来ると思ってませんでした。
松田亜利沙
あの……不味いです、ものすごく。
天海春香
うん……自分で試食して、そうじゃないかって思ってたんだ。
松田亜利沙
一体何があったんですか?春香さん悩みが有るんですか?それとも他所の事務所の妨害ですか!?
松田亜利沙
春香さんのためなら、ありさ、持てる力の全てをもってお助けしますよ!
松田亜利沙
ひとりでは出来ないことも、仲間となら出来ることです!乗り越えられるのはUnity……
天海春香
あ、亜利沙ちゃん、落ち着いて。そういう話じゃないから……
天海春香
今回のユニットに合わせて、「リコッタプリン」を考えてみたんだけど……
天海春香
リボン風の飾りは、「春」巻の皮。中身には「桃」を入れてるの。
松田亜利沙
なるほど〜、ユニットメンバーのアイドルちゃんから食材のアイデアを得たのですね。
松田亜利沙
……まさか、黒い粒つぶは、ありさから連想した、あり……
天海春香
ち、違うよ。亜利沙ちゃんのは、「松」の実だよ。
天海春香
奈緒ちゃんが難問だったけど、大阪といえばグ○コの看板だから、キャラメル風味を足したんだ。
松田亜利沙
……で、このプリンを破綻させた原因は……
天海春香
多分、「のり」の佃煮かなあ……
天海春香
でも、試作第二号も有るんだよ!今度はキャラメル風味じゃなくて、たこ焼きソースを入れた……
松田亜利沙
食べてみるまでもなく、確実に桃が味を崩してると思います。
天海春香
……亜利沙ちゃん、私達、みんな仲良くではやっていけないのかな?
天海春香
みんな一緒にステージに立つなんて、諦めないといけないの、かな……
松田亜利沙
春香さん!思い詰めないでください!問題なのは食材で、アイドルちゃんのことじゃないです!
(台詞数: 42)