四条貴音
そ、その姿は!?
エミリー
『フードの下から現れたのは、ネズミの顔でした!』
エミリー
『さぁ、御殿の中は大騒ぎになりました。』
エミリー
『ネコ達は よだれをたらし、女王様でさえ、よだれをたらすのを止める事ができませんでした。』
エミリー
『お客さんに対して、目を輝かせていたネコ達の表情は、先程と明らかに違っています。』
木下ひなた
…………。
エミリー
『ネズミは、逃げようとしませんでした。』
エミリー
『次に起こることを覚悟して、じっとその場に立っていました。』
四条貴音
………ッ!!
四条貴音
静まれ……皆のもの、静まりなさい!
エミリー
『最初に落ち着きを取り戻したのは、女王様でした。そしてみんなに命令しました。』
四条貴音
私は、女王の名誉にかけて約束しました。このご客人を守る、と。
四条貴音
それ故、誰もこの客人に手を出してはなりません!
四条貴音
思い出してみなさい。この方は何を運んでくれたのか。
四条貴音
「音楽」と「踊り」を運んでくれたのです。
四条貴音
おかげで私達は、実に良い気分になった。元気も出ました。
四条貴音
それに考えてごらんなさい。我らの客人は、実に勇敢の方です。
四条貴音
はじめからネコの国と知って、上陸したのですから。
四条貴音
その勇気を、私達は褒め称えるべきです!
エミリー
『女王様の言葉に、周りのネコ達も、ようやく落ち着きを取り戻しました。』
エミリー
『女王様は、ネズミに近寄りました。』
木下ひなた
助けてくれて、ありがとねぇ……。
四条貴音
1つ、聞いてもよろしいですか?
木下ひなた
はい。
四条貴音
あなたにとって、ここは危険な国なのに、何故、この国に上陸したのですか?
木下ひなた
…あのね、ネコの国の人は、働き者だけど音楽も踊りも無いと聞いて、
木下ひなた
可哀想だと思ったんだぁ。
木下ひなた
だから、ネコの国の人に音楽と踊りを教えて、楽しいことを知って欲しかったのさぁ。
木下ひなた
そりゃ、他のネズミから、行くなと すごく反対されたけど……。
エミリー
『ネズミの言葉に、女王様は手をのばして、』
四条貴音
そうでしたか。
四条貴音
勇敢なネズミよ、音楽と踊りを、この国に贈っていただき、お礼申し上げます。
エミリー
「勇敢なネズミ万歳!」「素晴らしい音楽と踊り、万歳!」
エミリー
『と、ネコの国の人達は叫びました。』
エミリー
『それからお客さんに金のメダルや、名産のらぁめん等、たくさんの贈り物がおくりました。』
エミリー
『お客さんはそのお礼に、友情の証として、被っていたフードを贈りました。』
四条貴音
これで私達は、
木下ひなた
仲良く、お友達さぁ♪
木下ひなた
『その5に続く!』
(台詞数: 39)