転作
BGM
流星群
脚本家
Կիշիրա
投稿日時
2014-10-08 01:10:25

脚本家コメント
長すぎてこの次と分けて書いてしまいました。ちなみにこのシリーズ、最初以外は50台詞パンパンなのです。
さて、再び意味不明なシーンですが、そんな場に来ても郷に入らば郷に従う貴音さん。物語は佳境に入ります。入ったつもりです。
これは聞いた話なのですが、頭のいい人はよく見る夢を何種類か覚えていられるらしいです。あやかりたいですね。

コメントを残す
七尾百合子
その日の月はとても綺麗でした。
七尾百合子
それまで見向きもしなかった人まで、誰もが空へ向かいました。
七尾百合子
かくいう私も、月の色を知ったのはこの日が初めてだったかもしれません。
七尾百合子
一人、また一人と空へ登って行きました。今となっては無事を祈るばかりです。
七尾百合子
そんな中私は、初めて知った丸い光の美しさに見とれてしまい……動くことを忘れていました。
七尾百合子
私はいつもそうでした。全てを知っていながら、知っただけだったことを知りませんでした。
七尾百合子
そんなことを、昔誰かに言われた気もします。
七尾百合子
そうして最後の一人が空へ消えて、波と月の光の音だけがこだまする頃。
七尾百合子
足跡も無くその人は現れました。
四条貴音
はあ……ここでやっと登場ですか。百合子らしいと言いますか。いえ、人には人の礼儀といいますか
七尾百合子
いつのまにか私の隣に座っていたその人は、月から堕とされたお姫さまでした。
四条貴音
なるほど、今回はそんな趣向なのですね。たいそうな役どころ、精一杯努めさせていただきます。
七尾百合子
お姫さまは静かに口を開き……
七尾百合子
それから先は、私の知るところではありません。
四条貴音
……つまり、もう自由に喋って良いということでしょうか?では、本題に。
四条貴音
さて、百合子。まずは、私のお願いを聞いてくださってありがとうございます。
四条貴音
おかげで随分歓迎されました。百合子のもてなし、真楽しかったです。
四条貴音
では、あの場所まで参りましょうか。
七尾百合子
お姫さまがそう言ったとたん、見たことのある場所が来ました。やけやけにはっきりした場所です。
七尾百合子
とても楽しい場所だった気がしますし、嬉しい場所だったかもしれません。
七尾百合子
同じくらい、悔しい場所だった気もします。ここで大勢の仲間と星になろうとしていた覚えがありま
四条貴音
…あまり夜も長くないので、そのくだりはかっとでお願いします。百六十二頁から……
七尾百合子
ひゃくろくじゅうに……えーと……
七尾百合子
「雨の人」
七尾百合子
その男の人は濡れていませんでした。傘をさしていたからです。私の方へ来ますが声も顔もありませ
四条貴音
…………
七尾百合子
ふと、その人は私の名前を呼びました。瞬間、さっきまでの痛みが自分の胸だったことに気づきまし
四条貴音
……
七尾百合子
耐えきれなくなった私は本を閉じて、部屋から出ようとしました。
四条貴音
百合子、待ちなさい。まだ頁が残っています。
七尾百合子
……貴音さんの見たことも無いような真剣な眼差しに一瞬戸惑いましたが、私はまだ痛みを覚えてい
四条貴音
百合子……
七尾百合子
彼女まで私の名前を呼びました。しかし、先ほどのような痛みはありませんでした。
七尾百合子
ここで、自分の名前を呼ばれた私は、それが自分だと言うことに気づきました。
四条貴音
……百合子、話をそらさないでください。
七尾百合子
……
四条貴音
とうとう黙ってしまいましたか。……何故その続きを頑なに読もうとしないのでしょうか。
七尾百合子
……
四条貴音
その本を書いたのは、他でも無いあなたではありませんか。
七尾百合子
……
四条貴音
その本をずっと持っているのも、あなたではありませんか。
七尾百合子
……とうとう、貴音さんの声も聞こえなくなりました。
四条貴音
……都合の良い耳ですね。
七尾百合子
怖いです。何が起こるかわかりません。
四条貴音
まさか……七尾百合子という世界が危険なはずありません。
七尾百合子
それは……私を知らないだけではないでしょうか。
四条貴音
ふふ……それはお互い様です。さあ、続きを……
七尾百合子
……
七尾百合子
「一緒に読んでくれるなら……」
四条貴音
ええ、その為に来たのですから。

(台詞数: 50)