四条貴音
『トリさんも、ウサギさんも、ネコさんも、たまごがすり替えられたことには、』
四条貴音
『まったく気づきませんでした。』
松田亜利沙
いかがですか、ネコさん。これが天使様のたまごですよ。大層立派ではありませんか☆
四条貴音
『ウサギさんは、まるで自分のたまごのように、胸を張って言いました。』
四条貴音
『そこに、噂をかけつけた村のみんなが、大勢やってきました。』
四条貴音
「トリさん、どうぞ私達にも天使様の金のたまごを見せてください!」
北上麗花
えっ、なんですって。金のたまごですって?
四条貴音
『金のたまごと聞いて、トリさんはビックリ。ウサギさんも驚いて、ネコさんに聞きました。』
松田亜利沙
ネコさん、これはいったいどういう事でしょう?このたまごは、金のたまごなのですか?
四条貴音
『しかしネコさんは、てっぺんまで昇ってしまったお日様の光に、すっかり目をやられてしまい、』
四条貴音
あぁ、いけません。もう眩しくて眩しくて……。
四条貴音
『と、思わず言ってしまいました。』
四条貴音
『その言葉を下で聞いていた みんなは、もうたまりません。』
松田亜利沙
「まぶしいんだってさ!」「まさに金のたまごだ!」「天使様のたまごだ!」
四条貴音
『口々に大騒ぎ、そしてとうとう、』
北上麗花
「「「お願いです、私達にも、そのたまごを見せてくださいな!!」」」
四条貴音
『と、大合唱をはじめました。』
四条貴音
『トリさんは、得意になって、巣の中をみんなに見せました。』
北上麗花
それでは、どうぞご覧ください。これが、天使様のたまごです!
四条貴音
『みんなは、一斉にたまごを注目しました。』
四条貴音
『しかし、そのたまごが思っていたような、さんぜんと輝く金色のたまごではないと分かり、』
四条貴音
『みんなガッカリしました。』
四条貴音
『みんなの期待はずれの顔を見たトリさんは、』
四条貴音
『なんだか少し、きまりが悪かったので、こう言いました。』
北上麗花
私が思いますにはね、このたまごは、まだ金色には見えませんけど、
北上麗花
きっと、じきに金色に輝くようになるんですよ。
北上麗花
だって、これは天使様が「ドドン!」と、授かったものですもの!
松田亜利沙
そうですとも。よくご覧ください!このたまごは、こんなに艶も良いし、つるつるしてるし、
松田亜利沙
それから、それから………。
四条貴音
『ウサギさんは、もっとなにか特徴がないか見つめていると、』
四条貴音
『たまごの反対側から、今まで見たこともない、キラキラ光る不思議なものを見つけました。』
松田亜利沙
あれ、このたまご。こんな所に光る帽子がついていますよ!
松田亜利沙
この光る帽子、まるで天使様の輪のようではありませんか!
北上麗花
まぁ、なんということでしょう。これこそ、天使様のたまごという証拠ですね!
四条貴音
『その帽子の あまりの美しさに、』
四条貴音
『これは、やっぱ天使様のたまごに違いないと言い出しました。』
北上麗花
『その6に続く!』
(台詞数: 37)