二階堂千鶴
【十二年前】
四条貴音
「るちゃ・どおるに成る為に」
二階堂千鶴
(ぽぽぽぽぽんぽんぽんぽん)
四条貴音
「猛練習を積んでいた少年が」(じゃかじゃん)
四条貴音
「とぺ・で・れべるさの失敗で」(じゃじゃん、じゃん)
四条貴音
「短いその一生を、終えました」(じゃらぁん)
四条貴音
「憐れに思った神様は、少年におまけの一日をお与えになりました」
二階堂千鶴
(ぽんぽんぽんぽんぽん)
四条貴音
「おまけの一日、さりとてするべき事も無く」(ねーねーおねえちゃん)
二階堂千鶴
(プリキュアの歌、歌って!)「へ?ぷ、ぷりQ?何ですの?」
四条貴音
(くふふ、だったら戦隊ヒーローの歌がいいぞ)「せ、船体?はて?」
二階堂千鶴
(ふーん、大人の癖に知らないんだ、バイバイ。皆、あっちでシール交換しよ?)「………。」
四条貴音
「……、面妖な……。」
二階堂千鶴
……やはり、児童公園での練習は、無理がありますわね……。
四条貴音
しかし千鶴、近辺のすたじおは全て、我々出入り禁止となってしまいました故。
四条貴音
やはり千鶴があの時、あの輩の(ぴー)に(ぴー)を(ぴー)したのが……。
二階堂千鶴
あれは貴方がいきなりギター振り回して、乱闘おっ始めたからですわよ!!
四条貴音
その節は、加勢して頂き感謝しております♪
二階堂千鶴
(はぁ)……結成二ヶ月で数多のスタジオ出禁、ベースは五人も入れ替わり……。
四条貴音
全く、千鶴は少々配慮に欠ける所を直さねばなりません。
二階堂千鶴
お前がじゃ!!!
四条貴音
そうでしょうか♪
二階堂千鶴
(はぁ)……ハムカツ、お食べになる?
四条貴音
頂きます♪
四条貴音
(もぐもぐ)
二階堂千鶴
(もそもそ)
二階堂千鶴
………おまけの、一日……。
四条貴音
先程の曲が、何か?(はむはむ)
二階堂千鶴
私達が演奏などしようとも、さりとて耳を傾ける観衆も無し。
二階堂千鶴
私達がしている事など、社会に於いてはおまけの様なものでしかないのでしょうね。
四条貴音
それは、世界中の人間がおまけの人生を生き永らえている、と言いたいのですか?(はぐはぐ)
二階堂千鶴
そうではなくて?誰しもが物語の主人公の様に生きられる訳ではございませんわ。
四条貴音
千鶴は常日頃から、誰かの背景として生きよう、などと考えて生きているのですか?(ごっくん)
二階堂千鶴
そんな事、いちいち考える訳がございませんわ!だからこうして悩んでいるのでしょう?
四条貴音
私も同じ考えですよ、千鶴。(ひょいぱくひょいぱく)
四条貴音
世界中の人間が、同じ考えではないでしょうか。(ぱくぱく)
四条貴音
他人にとってのおまけであろうと、私達のおまけの一日はかけがえの無い一日であると、(ぺろり)
四条貴音
私は信じています。それに……、(ぱくり)
四条貴音
ぐ○このおまけは、どれも楽しい物ばかりでしょう♪(かじかじ)
二階堂千鶴
……おまけは、食べられませんわよ?
四条貴音
そうでした♪(むぐむぐ)
二階堂千鶴
いい加減食うの止めい。
四条貴音
そんな!貴方から誘っておいて、なんと殺生な!
二階堂千鶴
あら、今日は良い肉を沢山仕入れたので貴方に馳走して差し上げろと、父が申しておりましたのに。
二階堂千鶴
残念ながら、貴音はハムカツの方がよろしかった様子……。
四条貴音
千鶴、いつから貴方はそんな意地の悪い事を言うように……(うるうる)
二階堂千鶴
さ、帰って夕食の支度をしなければ。貴音も手伝って下さいな?
四条貴音
はい♪
(台詞数: 48)