高木社長
全員揃ったね。では始めようか。今年のクリスマスイベントに関してだが。
高木社長
年末とはいえいつも通りだ、キミ達の企画書の中からもっとも良いと思える物を採用したい。
高木社長
音無君、資料を配ってくれ…ではまずプロデューサー君の企画書からだね。
二階堂千鶴
失礼致します。お茶をお持ちしましたわ。
高木社長
ああ、ありがとう…さて、始めてくれ。
二階堂千鶴
(…こっそり残っているの、どうやら気付かれてませんわね。)
二階堂千鶴
(ふふっ。企画会議とやら、前から興味ありましたの。少し見学させていただきますわ。)
高木社長
クリスマスに相応しい劇、か…内容は?ふむ、世紀末…荒野と化した地球。
二階堂千鶴
(はあ?)
高木社長
主人公はソリに乗りプレゼントを渡す相手もなく雪原を旅する1人のアイドルサンタ。
高木社長
ある時トナカイ目当てのモヒカンアイドルの襲撃を撃退したが、それがきっかけとなり…ふむ。
二階堂千鶴
(なんかどこかで聞いたことありますわね。えっと、これは…)
高木社長
クライマックスはプレゼントを狙う暴走アイドル軍団と大型ソリの上で大激闘、か。ふむ…
二階堂千鶴
(マッドマッ○ス!?)
高木社長
うむ、なかなか面白い内容だと思うよ。まずは第一候補という所かね…
秋月律子
待ってください。それ本気で言ってるんですか?冗談じゃないですよ、そんなイベント!
二階堂千鶴
(おっしゃる通り、さすがは律子さんですわ。)
秋月律子
絶対反対ですよ、暴走アイドルはともかくアイドルをモヒカンにさせるだなんて!
二階堂千鶴
(そこ!?)
高木社長
そうかね。しかし、アイドルを大勢参加させるにはぴったりな気もするが。
秋月律子
何もアクションにこだわらなくても。もっと別の内容があっても良いと思います。
秋月律子
とりあえず私の企画書をご覧いただけますか?
高木社長
秋月君のだね。えっと、これは…ミュージカルか。
二階堂千鶴
(なるほど。律子さんはアイドルらしいイベントをやりたいのですわね。)
秋月律子
はい。主人公はサンタの国のお姫様です。近く王位を継ぐ予定ですが、ここで事件が起きます。
二階堂千鶴
(あら、何だか可愛らしいお話みたいですわ。)
秋月律子
突如現れた「くよくよデーモン」によって、王女は弱気になってしまうんです。そこで…
二階堂千鶴
(くよくよデーモン!?)
高木社長
…なるほど。いいね、くよくよデーモン。わかりやすいよ、クリスマスにぴったりだ。
秋月律子
でしょう?私もこの名前が浮かんだ瞬間、心の中で快哉を上げましたから。
高木社長
プロデューサー君、キミはどう思う?くよくよデーモンには勝てない…だろうね。
二階堂千鶴
(どれだけくよくよデーモン推しですのよ?)
高木社長
よし、決まりだ。クリスマスイベントは秋月君の案を採用とする。しっかり頼むよ?
秋月律子
任せて下さい。ではまず、くよくよデーモンの配役についてですが。
二階堂千鶴
(う、嘘でしょ!?冗談じゃないですわ、そんな変なイベント!)
二階堂千鶴
…
秋月律子
千鶴さん、起きて下さいってば。こんな所で寝たら風邪引きますよ?
二階堂千鶴
う、う~ん…あれ律子さん。会議はもう終わったんですの?
秋月律子
会議?昨日のイベントの企画会議の事ですか?
二階堂千鶴
昨日?なんだ、夢でしたのね。酷い夢もあったものですわ。
二階堂千鶴
(まあ当然ですわね、あんなへんてこりんなイベントなんてあるはずありませんもの。)
秋月律子
大丈夫ですか?これから次のイベントについて説明する予定なんですけど。
二階堂千鶴
ええ、心配ご無用ですわ。それよりどんなイベントなんですの?
秋月律子
千鶴さんには重要な役割をやってもらいますよ。はい、これが衣装です。
二階堂千鶴
あら、サンタの服。おまかせなさいな、セレブらしい優雅な演技をお見せしますわよ。
秋月律子
期待してますよ?それと、こっちが台本です。
二階堂千鶴
ありがとうございます、どれどれ。「くよくよデーモンに取り憑かれた不安な心が貴音王女を…」
二階堂千鶴
………え?
(台詞数: 48)