百瀬莉緒
ねえ、ちょっといいかしら。
秋月律子
どうしました?
百瀬莉緒
私はさ、モテモテ道を究めようと日々精進を重ねてるわけじゃない。それでふと気づいたんだけど。
田中琴葉
…はあ。
百瀬莉緒
ひとくちにモテると言っても、色んなタイプがあるのよね。
秋月律子
タイプ、ですか?
百瀬莉緒
そ。例えばだけどウチでモテモテと言えば誰を連想する?あ、私は除いてね。
田中琴葉
…まあ、やっぱり美希ちゃんとか翼ちゃんでしょうか?
百瀬莉緒
そうね、傍から見てて憎たらしく思える程にモテるわね。しかも本人達もそれを当たり前みたいに…
秋月律子
えっと、それでその2人がどうしたんです。
百瀬莉緒
あらごめん。つまりね、あの2人のモテ方ってなんか宝くじっぽいのよ。
田中琴葉
どういう意味ですか?
百瀬莉緒
宝くじってまず当たらないでしょ。でももしかしたらって思うから皆買うわけじゃない。
百瀬莉緒
あの2人は年がら年中告白されまくってるけど、する方はあまり本気ではない感じでしょ。
百瀬莉緒
まずフラれるだろうけどOK出たらラッキー、みたいなノリに思えるのよね。
秋月律子
なるほど、たしかにそんな所はあるかもしれませんね。
百瀬莉緒
でしょう?だからね、私が本当に参考にすべきだと思うのはあずさちゃんや千鶴ちゃんのような…
田中琴葉
…お喋りしないかって言うから付き合いましたけど。莉緒さんっていつもこんな話してるんですか?
秋月律子
常にでは無いけどこういう話をするのが多いのは確かね。
田中琴葉
いいんですか、いくら事務所とはいえアイドルがどうやって男の人にモテるのかなんて話してて。
秋月律子
莉緒さんはそういう人だから。それにモテ方を研究するってのは必ずしも悪い事じゃないわよ。
田中琴葉
え?でも…
秋月律子
ファンからの支持を得られるのって、つまりはモテモテになるって事じゃない?
田中琴葉
あ。まあ、たしかにそうかもですね。
秋月律子
アイドルに必要な物は色々だけどね、一番重要なのはファンの支持を得る事。
秋月律子
モテたいってのと本質的には似てるのよ。だからこういう話を事務所でするのはOK。それにね…
田中琴葉
それに?
秋月律子
私も一応女だもの。こういう話に全く興味が無いとは言いきれないから、かな?
田中琴葉
律子さんがですか?なんだか意外ですね。
田中琴葉
でも実を言えば、私もほんのちょっとだけ…
秋月律子
あはは。ま、事務所の中だけにしときなさいね?あなたは良くわかってるでしょうけど。
百瀬莉緒
二人共聞いてる?つまり何故千鶴ちゃんがモテモテかと言うとね、男の人は母親みたいな人に…
(台詞数: 32)