秋月律子
……才能が足りなくても、ひととき輝くことはできる。
秋月律子
流行を調べ、データを取り、ライバルを知り、ポイントを押さえて、効率よいアピール。
秋月律子
「相対的に」高みに立てば、大抵のオーディションには勝てる。大概の仕事は成功する。
秋月律子
……それでも、乗り越えられない壁を感じてしまう事がある。
秋月律子
頭ひとつ抜け出せそうにない時流、勝ち目の見えない彼我の力量差、絶望的なポイント差。
秋月律子
……自分が優れていなくても、機転と作戦でひっくり返せる。そう信じられるから、戦える。
秋月律子
でも、だからこそ……頭を捻っても「勝ち」を発見できなければ……足が止まってしまう。
秋月律子
勝てないと思ったら、戦えない。勝ち負け以前に、挑む自信も湧いてこなくなる。
秋月律子
……そんな時、あの子は言ってくれるのだ。
秋月律子
『律子……さんは、考え過ぎなの。上手く行かないって思いながらやっても、つまらないの。』
秋月律子
『相手が誰でも、ミキ達が一番キラキラすればいいだけだって思うな。』
秋月律子
……きっとあの子にも苦悩はある。いつも自信に満ちてるわけでもないと思う。
秋月律子
それでも……シンプルで、楽観的に見えるような言動が、凝り固まる私には、有り難い。
高山紗代子
……
高山紗代子
……高い壁も越えられる。広い河も渡れる。己を鍛えることと、己の心を折らないことで。
高山紗代子
そう信じて、やっている。自分を鍛え、高め、燃やせば、きっと叶えられない願いは存在しない。
高山紗代子
失敗じゃなくて、成功するまで貫けないだけ。負けじゃなくて、勝てるまで己を高めてないだけ。
高山紗代子
信念……そう、それを抱いていれば、私はやっていける。
高山紗代子
だけど……躓かなければ平気と信じてるからこそ……躓いてしまったら立ち上がれない。
高山紗代子
鍛えても鍛えても、高めても高めても、挑んでも挑んでも……ゴールが見えないとしたら?
高山紗代子
成功とか勝利とか、達成とか……それが遥か彼方にしか無いなら、そこまで歩み続けられる?
高山紗代子
折れない心が取り柄の私。その、自分自身の支えを保つ自信は、どうすれば手に入れられるの?
高山紗代子
……そんな時、あの子は言ってくれるのだ。
高山紗代子
『大丈夫だよ。根拠はないけど、なんとかなると思うの。』
高山紗代子
『紗代子は真面目すぎるの。チョッとはテキトーになってもいいって思うな。』
高山紗代子
……あの子なりに、焦ることもあると思う。戸惑いやイライラだって抱えていると思う。
高山紗代子
……でも、それらを全部押さえられるくらい、輝く明日を信じる姿が、私には嬉しい。
最上静香
……
最上静香
……速やかに結果を出したい。失敗していられない。私には……時間が無いから。
最上静香
自分を追い込み、必勝必中の一念で望む。失敗できないなら、成功し続けるだけ。
最上静香
意地、執念……誰に何を言われようと、進み続けるしかない。私には、この生き方しか無い。
最上静香
そうやって私はやってきている。大丈夫。「約束の期限」が来るまでは、輝き続けてみせる。
最上静香
だけど……未知のもの、想像できないような窮地、遭ってこなかった苦痛に巡りあったら……
最上静香
今までなんとかやりこなしてきた事実は、果たして此れからもやっていける証左になるの?
最上静香
失敗できないのに、立ち止まっていられないのに……もし歩みが止まったら、また歩き出せるの?
最上静香
……そんな時、あの人は言っているのだ。
最上静香
『上手くいかなくても仕方ないよ。そういう時だってあるし。』
最上静香
『大丈夫大丈夫、次はちゃあんとやるから。あふぅ。』
最上静香
……失敗したのを何とも思ってないの!?この人は、お仕事を、アイドルを軽く考えてるの?
最上静香
……そう感じてた、最初は。腹を立ててた、あの日までは。
最上静香
……みんなが帰ったあと、薄暗いスタジオで、厳しい顔をしてダンスを続ける姿。
最上静香
屋上で何度も歌い込む姿……まるで、努力する様子を隠すみたいに。
最上静香
……自分が焦っているのを見られたら、他の子はもっと同様する。それが解ってるみたいに。
最上静香
美希さんは……美希さんを『やる』ことで、皆を安寧させているのかもしれない。
秋月律子
……
秋月律子
……まさか、三人とも誕生日祝いがカブるとはねぇ。おにぎりばっかり。
高山紗代子
いいじゃないですか。たぶん美希ちゃんなら、喜んでくれますよ。
最上静香
そうですね……美希さんなら、そうするべきだって感じるんでしょうね、きっと。
(台詞数: 48)