秋月律子
～公演本番中の舞台袖にて～
秋月律子
え?!嘘。あ、はい。了解です。すぐスタンバイします。恵美!いる?!
所恵美
はいはーい。いるよー。律子どったのさそんなに慌てて
秋月律子
ごっめん。次の曲照明香盤と違ってたみたい。赤じゃなくて白!
所恵美
え?!マジで!わかったすぐ準備するね
秋月律子
ああ、セット替えも順番変わるんだった。のり子にも連絡・・・
所恵美
というか律子の出番すぐじゃん。準備しなくていいの?
秋月律子
しなきゃいけないわよ。だから焦ってんの!
所恵美
はいはい。わかったから、セット替えどこ?
秋月律子
ここと、ここ。4番と6番がテレコなの
所恵美
オッケー。こっちで段取りつけとく。サブ室にこのみ姉さんもいるし、のり子ならすぐだよ
秋月律子
・・・ごめんなさいね。恵美。裏方仕事ばっかで
所恵美
いいよいいよ。私の性にあってるし
秋月律子
私がプロデューサー業務に専念してればこんなことさせなくていいのにね・・・
所恵美
何言ってんの。こんな贅沢な仕事独り占めなんてズルいよ
秋月律子
贅沢?裏方の仕事が?
所恵美
そうじゃない?
所恵美
ここってさ、舞台のすぐそばじゃん。一番の観客席だよ
所恵美
それにほら、お客さんの顔もはっきり見える
所恵美
舞台の上も、お客さんの顔も、両方見られるなんてここだけでしょ?
所恵美
・・・これって、スゴイ贅沢じゃない?
秋月律子
恵美・・・
所恵美
私はここが気に入ってるよ。だから変なこと気にしてないで衣装部屋に行った行った!
秋月律子
ありがとね
所恵美
どういたしまして。あ、でも舞台に立ちたくないわけじゃないから
所恵美
そこんとこはしっかり頼むよ。秋月プロデューサー
秋月律子
もう、ちゃっかりしてるんだから
秋月律子
任しときなさい!いずれ腰抜かすような規模のライブに出してあげるから!
所恵美
いいね!そんときはここでしっかり見ててよね
秋月律子
一番贅沢なここで、ね。じゃあ行ってきます!
所恵美
行ってらっしゃい!!
所恵美
『彼女達が200万人ライブを達成する、少し前のおはなし』
秋月律子
～END～
(台詞数: 33)