エミリー
今日は付き合っていただいてありがとうございます、環ちゃん。
大神環
お礼なんていいぞ!たまきもエミリーと遊んで楽しかったぞ!
大神環
大きなカマキリをつかまえてきたから、あとでおやぶんにじまんするんだ!
エミリー
その後で、ちゃんと元の空き地に帰してあげてくださいね。
大神環
そういえば、エミリーは草ばっかり取ってたな。あれ、何?
エミリー
環ちゃんの知ってる自然豊かな空き地で、秋の七草を摘んでいたんです。
大神環
あきのななくさ?なにそれ?
エミリー
『萩(はぎ)・桔梗(ききょう)、葛(くず)・藤袴(ふじばかま)・女郎花(おみなえし)……
エミリー
尾花(おばな)・撫子(なでしこ)、秋の七草』と言って、秋を代表する花のことです。
エミリー
この順番に並べると、五七五七七になって、覚えやすいんです。
大神環
お、なんだか言ってて楽しいぞ!
大神環
……で、それ、おいしいの?
エミリー
今から準備しますので、待っていてくださいね。
秋月律子
ちょっと待った~!エミリー、早まらないで!
エミリー
律子さん、お疲れ様です。
秋月律子
エミリー、今からそれで七草粥を作る気なの?
エミリー
はい。今年の冬に作って好評でしたので。差し出がましいですがまた振る舞いたいと。
秋月律子
エミリー。秋の七草は眺めるだけで、食べないのよ。
秋月律子
だいたい、桔梗や撫子の花が入ったお粥なんて、聞いたことないでしょ?
エミリー
……わ、私としたことが、恥ずかしい……
大神環
なんだ、食べられないの?お腹ペコペコだぞ。
秋月律子
確かに、秋の七草はそのままでは食べられないけど……
秋月律子
葛の根っこからデンプンを採って食べるのよ。はい、葛餅。
大神環
プルプルしてて、美味しそう!
エミリー
律子さん、私達のためにわざわざ買って来ていただいてありがとうございます。
エミリー
この透明感は、まるでjelly……いや、まるで葛饅頭のような……
秋月律子
いや、無理やり日本語にしなくていいから。
エミリー
口どけ滑らかで、まことに美味しいです。
秋月律子
そういえば、エミリーは自分のサインに撫子の紋を取り入れているのね。
エミリー
はい。大和撫子を目指す私の心意気を示すのに、相応しいと思いましたので。
エミリー
律子さんは、舞台に立たれる時は、その魔除けの紋を描かれているのですか?
秋月律子
いや、このお腹のは、清明桔梗紋じゃないからね?
(台詞数: 32)