音無小鳥
キャーーーッ!!
秋月律子
……おはようございます。朝から何叫んでいるんですか、小鳥さん。
音無小鳥
お、お、おはよう、律子さん。
音無小鳥
事務所に入ろうとしたら、ドアノブがベタベタしてて、ビックリしちゃって……
秋月律子
……亜美か真美のイタズラね。あの子達の組、昨日は私たちより遅かったから……
秋月律子
帰りがけにドアノブに何か塗っていったのね。今日来たら、ガツンと言ってやらないと。
音無小鳥
まあまあ、律子さん。私がビックリしただけで済んだんですから。ほどほどに、ね。
秋月律子
小鳥さん、ホクロが増えてますよ。……ペンキか何かが付いたみたいですね。
音無小鳥
……落とせるといいんですけど……
秋月律子
でもちょっと妙ですね。亜美真美なら、加減を知ってるというか、激怒までさせないやり方なのに。
音無小鳥
そうですね。それにそろそろ、物陰から出て来て「んっふっふ～、大成功!」とか言うのに。
音無小鳥
『リツコ!イノセントなガールを、一方的にギルティにしてはいけないです!』
音無小鳥
その声は……ロコちゃん?
秋月律子
『オゥ……せっかくロコナイズしたのに、ペイントがブレイクしちゃいました。』
秋月律子
あ、このドアノブの件は、ロコがやってくれたんだ。
秋月律子
『イエース!モノトーンなオフィスではつまらないので、ビビットなアクセントを入れました!』
音無小鳥
『オフコース、エントランスだけでなく、ダル(dull)なカラーのノブ、全部ロコナイズ!』
音無小鳥
は、そう言われると、事務所の雰囲気が違う!
音無小鳥
『エントランスのノブは、ダルなブラスカラーをやめます。サイドボードはフラワーイメージで……
秋月律子
もちろんプレジデントルームは、フィットするゴージャスさで……』
秋月律子
へぇー。事務机のもサイドボードのも、社長室のドアも、取っ手が鮮やかに塗られてるわねえ。
音無小鳥
『もちろん、ロッカールームもシャワールームも、ウォータークローゼットもコンプリートです。』
音無小鳥
『流石のロコも、ワンナイトで仕上げて、ちょっとタイヤードです。』
秋月律子
そうか。つまり今事務所は、何処も彼処もペンキ塗りたてなのね。
秋月律子
『ダルからビビットへ、トランスフォームの途中なのです。』
秋月律子
今すぐ全部落としなさい!こんな状態で、事務所の業務が出来るわけ無いでしょ!
音無小鳥
『はっはっは。律子君はいつも手厳しいな。まあ今回はロコ君、大目には見れないがね。』
音無小鳥
社長の手が、ゴージャスさと気品を湛えるプラチナ色に……
秋月律子
『ロコナイズのエフェクトが、プレジデント・タカギにも現れました!』
秋月律子
いい加減にしなさい!社長の笑顔の裏の雰囲気を読んで!
(台詞数: 30)