秋月律子
百合子、あなたも今日の公演、あとは最後の全体曲とアンコールだけでしょ?少し話さない?
七尾百合子
律子さん。ええ、ぜひとも。
秋月律子
しかし早いものね。大きなプロジェクトが発表されて、もう今日がその集大成の公演なんて。
七尾百合子
そうですね。はじめは私、経験も少ない娘ばかりでユニットを組むと聞いて……
七尾百合子
正直、本公演までに何かを成し遂げられるイメージができませんでした。
七尾百合子
途中で企画が大幅に変更されるか……律子さん達だけで公演して、私たちはまた後日になるか……
七尾百合子
一番有りそうな線は、私たち五人に、もっとできる娘が追加メンバーとして急遽入って……
七尾百合子
最初からの五人より追加メンバーが出来が良くて、人気も評判も持ってかれちゃうのかなあ、とか。
七尾百合子
そんな空想ばかり浮かんできて、不安だったんです。
秋月律子
相変わらずの暴走列車ぶりね。ネガティブ方面に展開すると、手に負えないかもね。
秋月律子
でも、迎えた今日はそんなことにならなかったでしょ?アンタたちが、自分の足で歩んだ結果なの。
秋月律子
フワフワしてる翼は、サッカー大会で責任のあるポジション貰って、感じることが有ったのよ。
秋月律子
表情が出にくい瑞希は、あえてあの兵士の役を演じて、自分を肯定的に見られたんじゃないかしら。
秋月律子
杏奈と百合子も、あのスプラッシュシアターの公演で、自分の魅力を示たんでしょ?
七尾百合子
はい。私、ああやって心の中のイメージを具現化していくのが『やりたい事』だって確信しました。
七尾百合子
それだけじゃなくて、みんなと遊べた時間も、プロデューサーさんと二人の時もすごく……
七尾百合子
……
秋月律子
追憶と空想の世界に旅立たないで!カメラが回ってたら放送事故レベルの顔になってるわよ。
七尾百合子
す、すみません……
秋月律子
とにかく……アンタの「ちょっと先輩」として言うわ。アンタ達は、すごく成長した。
秋月律子
今日は最後まで、私達にもそんな姿を見せてほしいわ。
七尾百合子
律子さん……ありがとうございます。私、残りの曲も史上最高の出来にしてみせます!
七尾百合子
……ところで、律子さんはこのプロジェクトを最初に聞いた時、どう思われたんですか?
秋月律子
私?私はねぇ……
秋月律子
私?私はねぇ……プロデューサー殿は「なんてネーミングセンスが無いの!」、って思ったわ!
七尾百合子
はい!?
秋月律子
だいたい『レジェンド』なんて、レガシー(遺産)と混同して、過去の遺物と思われそうじゃない。
秋月律子
私達を体良くあしらう心積もりなのかって考えたわよ!
秋月律子
よく考えたら、過去に「Legend Girls!!」も出してるし。私達五人は歌ってないし。
七尾百合子
そうでした。それでなんだか、聞き覚えがある響きだったんですね……
秋月律子
もっと疑問なのは「プラチナスターライブ」よ。どう聞いてもオラオラオラオラ……じゃない。
七尾百合子
時を止める、あの作品ですか。
秋月律子
次の公演に、ゴールドとかディアマンテとか名付けたら、流石に「引く」わよ!
七尾百合子
律子さん……この二ヶ月、そんなフラストレーション溜めてたんだ……
(台詞数: 34)