三浦あずさ
律子さん、今日は何から何までありがとうございます~
秋月律子
な~に言ってるんですか、あずささん。お礼を言うのはこっちの方ですよ。
秋月律子
なんたって、誕生日デートをどこぞの馬の骨にドタキャンされた私を
秋月律子
あっちこっち連れ回して、一日中付き合ってくれたじゃないですか。
秋月律子
あずささんのおかげで、今日は一日、楽しかったです。ありがとうございました。
三浦あずさ
そうですか? そう言ってもらえると、助かります~
秋月律子
ま、昼すぎに「仕事先で迷子になっちゃいました~」って電話がきたときはびっくりしましたけどね
三浦あずさ
え、えへへ……すいません。また私、やらかしちゃったみたいで……
秋月律子
まぁ、いいですよ。お仕事終わった後だったんでしょ?
三浦あずさ
ええ。
秋月律子
合流後にお茶をおごってもらったり、十分祝福して頂いたので……おあいこですよ。
三浦あずさ
う~ん、でもせっかくのお誕生日なんだから「おあいこ」じゃ、釣り合い取れないですよね。
秋月律子
そんなことないですよ……あっ、タクシー来ましたね。それじゃ私もそろそろ――
三浦あずさ
律子さん。
秋月律子
はい?
三浦あずさ
プロデューサーさんに、告白しないんですか?
秋月律子
はぅぇい!? な、な何を急にそんなっ、えっと……
三浦あずさ
好きですって。私と付き合ってくださいって。言わないんですか?
秋月律子
い、いや! 言うも何もプロデューサー殿のことは別にそのっ
三浦あずさ
私はね、律子さん。プロデューサーさんには貴女みたいな人が必要だと思うんです。
三浦あずさ
あの優柔不断な人を支えて、幸せにできるのは律子さんみたいな人ですよ。きっと。
三浦あずさ
ましてや、私のような誰かに迷惑ばかりかけて、何一つちゃんと出来ないような女は論外ですし♪
秋月律子
あ、あずささん……
三浦あずさ
だから私、律子さんになら、あの人を――あっ、よかった~間に合ったみたい。
秋月律子
えっ、うぇえっ!? プ、プロデューサー!? なんでっ、ここに!?
三浦あずさ
ふふっ、実はね律子さん。私、迷子になったときにプロデューサーさんにも連絡しといたんですよ。
三浦あずさ
「お仕事で迷子になったので、今すぐ助けに来てください」って。
秋月律子
そ、そんな! プロデューサーを騙すようなことして、あ、あ、どんどんこっちに……
三浦あずさ
どうせ迷惑かけちゃうなら、おせっかいの一つぐらい、上乗せしちゃおっかな~なんて♪
三浦あずさ
ふふっ、それじゃ運転手さん。出してください。(バタン)(ブロロロロ)
秋月律子
ちょっ、ちょっとあずささん! あーずーさーさぁーーんっ!!
三浦あずさ
ふふっ、がんばってね律子さん……って、あ、あら? 律子さんから、電話が(ピッ)
秋月律子
あ、あ、あずささんっ!
三浦あずさ
うふふ、はい?
秋月律子
あの。こ、今回はその、ありがたくご厚意お受けします……
三浦あずさ
ええ。
秋月律子
でもですねあずささん……私、まだ諦めてないですよ。
三浦あずさ
えっ?
秋月律子
私、わかってるんです。あずささんはもちろん、春香や美希みたく……私はかわいくない。
三浦あずさ
そっ、そんなこと――
秋月律子
ううん。私は、皆のようにかわいく素直な自分を見せられない。強情で意地っ張りで懐が狭くて……
三浦あずさ
律子、さん……
秋月律子
そういう面倒くさい女だから私、だからこそ「あなたたちに正面から勝ちたい」んです。
秋月律子
わかった風に身を引かれるんじゃなくて、真正面から「お前が一番だよ」って言われたい……
秋月律子
だから、ね? 私、諦めないですよ。トップアイドルもプロデューサーも取り合う仲になることを!
三浦あずさ
《ってうわぁプロデューサー!いつの間に後ろに、ごめんなさいそれじゃ!》(ピッ)
三浦あずさ
(律子さん、貴女はやっぱり凄いわ。日を追うごとに、どんどんあの人のように素敵になっていく)
三浦あずさ
でも私の事をそんな風に認めてくれるのなら、まだ私、がんばっちゃっていいのかしら。うふふっ♪
三浦あずさ
……ハッピーバースデー。律子さん。
(台詞数: 49)