秋月律子
あ、お疲れ様ですプロデューサー。仕事終わってから呼び出してすみません。
横山奈緒
律子に呼び出されたから、またダメ出しされると思たん?私らもおるし、違うって。
七尾百合子
プロデューサーさん、今月誕生月なんですよね。そこで私たち、ささやかですがお祝いしたくて……
秋月律子
こうして来てもらったんです。……ところで奈緒、アンタなんでステージ衣装なの?
横山奈緒
そりゃあ、プロデューサーさん、この衣装私に似おうとるって褒めてくれるから。とっておきや。
秋月律子
ステージ衣装を一張羅扱いしないでよ。今日は許すけど、汚したら承知しないわよ。
七尾百合子
さすが大阪人。利用できるものはトコトン使うと言うか、経済感覚がしっかりしてる……
秋月律子
そういう百合子、アンタはアンタで薄着過ぎでしよ。無防備にも程が有るわよ。
七尾百合子
ええと……これは合宿のとき、プロデューサーさんと星空の下お話しした時の、思い出の服なので…
秋月律子
「服」とは言わないでしょ、パジャマは。……後でストール貸すから、羽織りなさい。
横山奈緒
(薄々思うとったんやけど、百合子、プロデューサー相手やと、かなり大胆やな。)
横山奈緒
(普段は恥ずかしがりなのに、プロデューサーさんの指示やと露出度高い衣装着るし……)
秋月律子
(タワー完成披露の時も思ったけど、中学生に着せるにはアブナい衣装多いわよね。)
秋月律子
(後でその点については、トコトン問い詰めておきましょ)
横山奈緒
(プロデューサーさんが言いはるなら、私やってもっと凄いの着てもいいのに)
秋月律子
(衣装チョイスに妥当性が有るなら、私だって着てもいいわよ。妥当性が有るなら!)
七尾百合子
?律子さん、奈緒さん。どうかしましたか?
横山奈緒
ああ、何でもないで。それより!誕生日といえばプレゼントやな。
秋月律子
私からは、はい!ケーキです。……なんですか、その意外そうな顔は。
秋月律子
クリスマスやバレンタインのとき、手作りじゃなかったのがご不満そうでしたから!
秋月律子
あくまで、その時のリベンジというか、そんな風に思われたままでは嫌だから挑戦しましたよ。
横山奈緒
いやあ、さすが「デレの少ないツンデレ」と言われるだけのことはあるなあ。
七尾百合子
手作りじゃない子も多かったのに……そこで頑張るなんて、律子さんも女の子なんですね。
秋月律子
聞こえてます!そうやって言われるのが嫌だから、みんなの前では渡したくなかったのよ……
横山奈緒
私からのプレゼントは、ジャジャ~ン!旅行です!いつも気を遣うとるから、ノンビリしてや。
七尾百合子
奈緒さん、最近間食が少なかったのは、節約のためだったんですね。お弁当沢山持って帰ったのも。
横山奈緒
うるさいわ!それだけ気合い入ったプレゼントいうことや。
秋月律子
……アンタ、これ大阪までの新幹線チケットじゃない。旅行じゃなくて、実家に連れてく気でしょ。
七尾百合子
そして、私からのプレゼントは……
横山奈緒
「私とプロデューサーさんをモチーフにした、オリジナル小説を書いてきました!」、とかか?
七尾百合子
(ドキッ)
秋月律子
百合子、最近打ち合わせの時眠そうにしてるけど……そのために夜更かししてるんじゃないの!?
七尾百合子
(ビクッ!ビクビク……)ち、違いますよ……手元の本は、いつもの癖で持ってるだけです……
秋月律子
(図星ね)書き下ろし小説でないなら、百合子のスペシャルプレゼントは何なのかしらねぇ。
横山奈緒
(え、まさか律子さん、百合子のアピール潰しを仕掛けてる?ライバル蹴落としに来てる?)
七尾百合子
私のプレゼントは……私の初めての……せっ……せっ……
秋月律子
百合子、まさかアンタ、アレを言う気なの!それは阻止するわよ!
横山奈緒
百合子ストップ!それは女の子が言うたらアカン言葉やで!
七尾百合子
私の初めての、接吻を捧げます!
横山奈緒
……豆撒きがしたいんか?
秋月律子
それは節分!キスのことよ。多分そう言い出すと思ったけど!どっちにしても許しません!
七尾百合子
何でですか!好きな相手にキスしたいのは、普通の衝動じゃないですか!
秋月律子
抜け駆けなんて許さない、って言ってるのよ!
横山奈緒
なあ、プロデューサーさん……大騒ぎしとる二人は置いといて……。奈緒じゃ、アカン?
七尾百合子
あ、奈緒さんこそ抜け駆けしてる!
秋月律子
中の人ネタ、それも『別人の』中の人ネタを使うんじゃありません!
(台詞数: 46)