天海春香
(MANZAIグランプリ2回戦…)
天海春香
…………
天海春香
…………ふぅ
如月千早
春香、お疲れ様…ひとまず、出番は終わったわね
天海春香
うん。千早ちゃんも、伊織も、お疲れ様。
水瀬伊織
今回は、伊織ちゃんのおかげで、カンペキな仕上がりだったわよねー
水瀬伊織
(…大丈夫よね?前回と違って、ちゃんと間違えずにセリフ言えてたわよね…)
天海春香
…お客さん、いっぱい笑ってくれてたよ、ね?
天海春香
特に、千早ちゃんが大きな声出して野次を飛ばすところとか、皆すごく驚いてたし
水瀬伊織
その「意外性」が、今回の狙いだったんでしょ
水瀬伊織
確かに…普段の時と、ボケのセリフの切り替えのギャップは、千早だから作れたものよね
如月千早
私は、今回は無我夢中でやっただけよ…
如月千早
春香が一生懸命考えてくれたものだから、今の私のできる、全力をぶつけたわ。
天海春香
うん。千早ちゃん、すごく良かったと思うよ!!
天海春香
(やっぱり…千早ちゃん、こういうの案外向いてるのかも…)
天海春香
…あとは、結果を待つだけだね…
水瀬伊織
ええ……
天海春香
(…そのまましばらく、3人とも無言だった。)
天海春香
(……2回戦の会場の雰囲気は、1回戦のそれとは大きく違っていた…)
天海春香
(MANZAIグランプリはお笑いのプロアマ関係なく参加できる)
天海春香
(だから初戦は、私達みたいな駆け出しアイドルとか、一般の参加者とかもたくさんいた)
天海春香
(でも、この会場まで勝ち残っているのは、ほとんどが「プロ」の漫才師さん達。)
水瀬伊織
あ、あれは…南海ダイナマイト…その隣には、ますだ家、それにトータルスタイルも…
如月千早
一緒にお仕事をしたことのある芸人さん達は、快く挨拶してくれるのだけれど…
天海春香
(中には、すれ違い様に舌打ちをする人達もいた。その度に伊織がにらみ返すのだけど…。)
天海春香
(やっぱり、「なんでアイドルがこんな所に」という目で私達を見てる人もいるのだろう)
天海春香
(私達は「場違い」、なんじゃないかって。そんな不安に駆られる。)
天海春香
……あ、プロデューサーさん!お疲れ様です!
天海春香
(控え室の扉の前にいる、プロデューサーさんを見たとき、)
天海春香
(緊張から開放され安心したのか、足の力が抜けて、思わずつまずいてしまった)
天海春香
わ、わっと…………えへへ、ありがとうございますプロデューサーさん。はい、大丈夫です。
天海春香
(…プロデューサーさんの手を取り起き上がる、と、その隣に1人の男性がいることに気がついた)
天海春香
あ、お疲れ様です!お久しぶりです!
天海春香
(以前バラエティ番組でお世話になった、漫才師「中トロリアル」の中山さんだ。)
天海春香
はい……はい、そうです!……ホントですか!?ありがとうございます!…はいっ!
天海春香
(私達の漫才に興味を持ってくれているみたいで、ネタは誰が考えたのか、だとか)
天海春香
(アイドルにしとくのはもったいないツッコミのキレだー、だとか、笑いを交えながら)
天海春香
(いろいろと話を聞いてくれた。そして、最後だけ、真剣な目つきでこう言ってくれた)
天海春香
(「この大会は、普段アイドルやってようが芸人やってようが関係ない」)
天海春香
(「その時、その会場で一番面白かった奴、一番お客さんに笑顔を届けられた奴が勝ち進む」)
天海春香
(「だから自分達が場違いだなんて思うなよ。お前らの「想い」に対して俺も「本気で」闘う」)
天海春香
(その後、プロデューサーさんとひと言ふた言交わして、中山さんは行ってしまった。)
天海春香
(「ま、そう言う事だ…」
天海春香
そう言ってプロデューサーさんが頭の上にポンと手を置いてくれた瞬間、ちょっとだけ
天海春香
泣いてしまった…)
天海春香
「3回戦進出組を発表します……
天海春香
…№2566 サンドイッチアワー…
天海春香
…№20566 サンドイッチアワー、№20713 流れ飯…
天海春香
…№20566 サンドイッチアワー、№2713 流れ飯、№20765…
天海春香
…№20566 サンドイッチアワー、№2713 流れ飯、№20765 スマイル→ステージ
(台詞数: 50)