松田亜利沙
さて、消費税5%の時の旧価格はいくらだったでしょう。
我那覇響
そういう流れだったか?
松田亜利沙
いえ、あまりにドキドキしているので、空気をやわらげようと。ここから本篇ですヨ!
松田亜利沙
伊織ちゃんが、伊織って名前じゃなかった…って、なんですかソレ?
我那覇響
あ、偽名?事務所の採用オーディションで本名を書かなかったのか?
秋月律子
常識としては、あり得ないわね。
秋月律子
でも伊織は、もしオーディションに落ちた時、その話がこだまプロの耳に入ることのほうを恐れた。
秋月律子
こだまの耳に入れば、こだまは自分の所で採用して、伊織と、何より伊織の親に恩を売ろうとする、
秋月律子
結果として伊織は親御さんに借りを作ることになっちゃうでしょ?
我那覇響
んー、そうなる、か。なんか、オトナの話だなあ。
秋月律子
それで、伊織はもうオーディションを受けるのはやめにして、
秋月律子
自分の知ってる限り水瀬家と縁の遠い筋をたどって、うちの会長に行き着いたのね。
松田亜利沙
なるほどなるほど……え、会長?
松田亜利沙
会長サンってお目にかかってないですけど、765プロもどっかの子会社の子会社の…なんですか?
秋月律子
うちの創業会長は、社長の従兄よ。順一郎さんっていってね。
我那覇響
自分、最初に来たときにあったなー。渋い声の、まっくろの!
松田亜利沙
まwっwくwろww 高w木w家ww
秋月律子
まあ、会長の話はと も か く、そのくらい伊織は意地っ張りだってことよ。
秋月律子
コネといったって、イチから十までほぼ自分で作ったコネなんだから、まったくね。
我那覇響
ウチまでたどり着いたなら、ウチでオーディションを受ければ面倒がなかったのにな、伊織。
秋月律子
わたしもちょっと興味があって訊いてみたの。そしたら、
秋月律子
「だって、紹介してくださる人に社長のことを尋ねてみたら、
秋月律子
『なんというか、調子のいい、すっとぼけた人』だって言うんだもの。
秋月律子
口げんかで済めばまだいいほうかもって思ったんだから、仕方ないでしょ!」ですって。
我那覇響
そこまできて、まだ懲りてなかったのか!
秋月律子
まあそういう、あくまでも、噂。
秋月律子
そういうことにしときましょ♪
(台詞数: 27)