音無小鳥
プロポーズの言葉を聞きたい?
七尾百合子
はい!今日会ったら絶対聞こうって思ってたんです。
三浦あずさ
久しぶりに会ったのって、まさかそれが目的だったの?
七尾百合子
いえ、そういうわけでは。勿論お二人に会うの、すごく楽しみでしたし。
七尾百合子
でもやっぱりそういうの気になるじゃないですか。お願いします、後学の為にも是非!
三浦あずさ
百合子ちゃんもそういう事に興味を持つ年になったのね…じゃ、年功序列って事で。
音無小鳥
ええ、そんなぁ。先に結婚したのはあずささんの方だったでしょ?
三浦あずさ
でも私の方は百合子ちゃんがよく知らない人ですし。見知った人の方から聞いた方がいいでしょ?
七尾百合子
ですね、お願いします!
音無小鳥
もう、しょうがないわね…私が結婚したの、ウチの人が社長になった後だったでしょ?
七尾百合子
私が引退した直後でしたよね、あの時はびっくりしましたよ。
音無小鳥
そういう流れにはなってたんだけどね…で、正式に就任が決まった時に。
七尾百合子
ふんふん!
音無小鳥
「ちょうどいいですし、どうですか」って言われて。で、私もそうですねって答えて…
七尾百合子
え?あの、まさかそれで終わりじゃないですよね。
音無小鳥
終わりもなにもこれで全部よ。その後区役所行って、お互いの親に報告して…
七尾百合子
ええ、そんなぁ…プロポーズってもっとこう、ロマンチックなものじゃないんですか?
音無小鳥
私達長い事一緒に住んでたからね。今更そういうのするような間柄でもなかったし。
七尾百合子
あんな豪華な結婚式挙げておいて…
音無小鳥
あれは社長就任のお祝いも兼ねてたからよ。
七尾百合子
む～…
三浦あずさ
百合子ちゃん、昔のままでしたね。憧れをすごく大事にしてるというか。
音無小鳥
ですね。まあ、プロポーズなんてやっぱりそう思うものなんでしょうけど。
三浦あずさ
いいじゃないですか。今、幸せなんでしょう?
音無小鳥
ええ、その通りですよ…それにね。
三浦あずさ
はい?
音無小鳥
あの結婚式なんですけどね。本当言うとあそこまで色々やるつもりなかったんです。
音無小鳥
けど。あの人すごく張り切って。忙しいのに自分で色々考えて。
音無小鳥
そこまで無理しなくてもいいですよって、言ったことがあるんです。そしたら…
三浦あずさ
そしたら?
音無小鳥
「平気ですよ、オレがプロデュースする最後の、一番大切な女性の為なんですから」って。
三浦あずさ
まあ…あの人らしい言葉ですね?
音無小鳥
ええ。プロポーズよりずっと心に残りましたよ。
三浦あずさ
百合子ちゃん、そういうの聞きたかったんじゃないですか?
音無小鳥
ダメです。この言葉は私のとっておきですもん、軽々しく広められたら困りますから。
三浦あずさ
あらあら。それじゃ、私も内緒にしておかないといけませんね?
音無小鳥
ええ、お願いしますね。
音無小鳥
…まあそのあとすぐ人手が足りなくて現場戻ったんで、最後ってのは結局嘘だったんですけど。
三浦あずさ
あ、あらあら…
(台詞数: 39)