天空橋朋花
信じる者には起こらない物が奇跡なんですよ。
三浦あずさ
どういう意味?
天空橋朋花
奇跡とは信仰に目覚めるきっかけの為に神が起こす物とされているんです。
天空橋朋花
聖夜の奇跡という事が起こるとすれば、それは神を信じていない人の所に起こるでしょうね。
三浦あずさ
へえ。なんか、朋花ちゃんがそういう事言うと妙に説得力あるわね。
天空橋朋花
そういう意味からすれば騎士団に奇跡は起きませんね。私という聖女を崇めているのですから。
二階堂千鶴
はいはい、恐れ入りましたわ。そういう事さらりと言えるあたり、流石ですわね。
三浦あずさ
ほんとよね。それが嫌味に聞こえないんだから凄いわ。
天空橋朋花
…どういたしまして。
二階堂千鶴
ん、どうかなさいまして?
天空橋朋花
いえ、何でもないですよ。
天空橋朋花
(ふふ、ああは言いましたけど。実はもう私には奇跡が起きているんです。)
天空橋朋花
(こんな言動をする私の事を、ごく当たり前に仲間として扱ってくれた。)
天空橋朋花
(自分の事を聖女だって言う私の事を、馬鹿にしたり呆れたりせずに受け入れてくれた。)
天空橋朋花
(それがどれだけ嬉しかったか、どれほど有難かったか。)
天空橋朋花
(仲間として認めてくれたと分かった時、思ったんです。ああ、これは奇跡なんだって。)
天空橋朋花
(そう。私がアイドルという物を信じてやっていくきっかけとなる為に、神様が与えてくれたー)
二階堂千鶴
…大袈裟ですわね。もう少し肩の力を抜きなさいな。
天空橋朋花
え?
三浦あずさ
私たちは神様の使いなんかじゃないわ、ただのアイドルに憧れた普通の人間よ。
二階堂千鶴
その通り。もっとも庶民ではなくセレブですけどね、おーっほっほ!…ゲホゴホッ。
天空橋朋花
あ、あのう…?
三浦あずさ
朋花ちゃんみたいな娘なら、例えどんな場所にいても、皆普通に受け入れてくれたわよ。
二階堂千鶴
ええ。あなたは聖女だなんだって言ってますけど、実際はとても可愛らしい女の子ですもの。
三浦あずさ
仲間を作れたのは神様じゃなくて朋花ちゃん自身の力よ、私達をそんなに大袈裟に捉えちゃダメ。
二階堂千鶴
そういう事ですわ。自信満々で自分の魅力を語ってる方が、ずっと貴女らしくて素敵ですわよ?
天空橋朋花
お2人とも…
天空橋朋花
…いい度胸ですね~聖女の独り言を盗み聞きするとは。
二階堂千鶴
ええっ!?ちょっと、褒めてあげたのにそれはないんじゃなくて?
天空橋朋花
問答無用です、覚悟はよろしいですか~?
三浦あずさ
きゃあ怖い。千鶴ちゃん、逃げましょ?
二階堂千鶴
三十六計逃げるに如かず、ですわね。あずさ、走りますわよ?
天空橋朋花
こら待ちなさい。許しませんよ~。おや、足が早いのですね、もうあんな所まで。
天空橋朋花
…うふふ。ありがとうございます、お2人とも。素敵な聖夜の言葉、確かにいただきましたよ?
天空橋朋花
おや。どこに行ったのでしょうね、姿がちっとも見えないのですが…
二階堂千鶴
…やってしまいましたわ。あずさの後ろに付いて走るだなんて。今日中に家に帰れますかしら。
三浦あずさ
ご、ごめんなさい。でもほら、陸続きなのは確かだし、交通機関も使ってないし。
二階堂千鶴
はあ。こんなありがたくない奇跡、起きて欲しくなかったですわね…
(台詞数: 38)