野々原茜
…
三浦あずさ
お疲れ様です。ってあら茜ちゃん。元気ないわね、どうしたの?
野々原茜
え?そ、そんな事無いよ。元気元気、元気過ぎて自分が怖くなっちゃうくらい…
三浦あずさ
…
三浦あずさ
えいっ。うふふ、麗花ちゃんの真似。
野々原茜
わ。あずささん、いきなり何。そりゃカワイイ茜ちゃんを抱き締めたくなる気持ちは分かるけど。
三浦あずさ
ねえ茜ちゃん。私って、そんなに頼りない?
野々原茜
え?
三浦あずさ
茜ちゃんが落ち込んでる事くらい、すぐに分かったわよ。私には話せないような悩み?
野々原茜
そ、そういう訳じゃ無いけど。話すほどの事じゃないし、こういうのは茜ちゃんらしくないし…
三浦あずさ
らしくないなんて言っちゃダメ。悩みが何も無い人なんていないわ。
三浦あずさ
抱え込むと辛くなるだけだわ。悩みや不安ってね、人に話すだけでも違うものよ。
野々原茜
あずささん…
野々原茜
とりあえずさ。話すから離してくんない?ちょっと苦しくなってきたんだけど。
三浦あずさ
あ。ご、ごめんなさい。
野々原茜
ぷはっ、すごかった。未来ちゃんの気持ちがちょっとだけ分かっちゃったよ…
三浦あずさ
こ、こら。それで、一体何があったの?
野々原茜
あ。あのね。今日、クリスマスライブのレッスンあったじゃない。
三浦あずさ
らしいわね。私はドラマの撮影で参加出来なかったけど。
野々原茜
それ自体けっこうハードだったんだけどさ。そこは茜ちゃん、鮮やかに乗り切ったってワケよ。
野々原茜
でさ。レッスン終わって事務所に戻ってきて。疲れた身体を癒すべく、冷蔵庫を開けたんだけど。
野々原茜
またしても無くなってたんだよ、茜ちゃんのプリンが!
三浦あずさ
冷蔵庫にあった、プリン…?
野々原茜
ほんっと麗花ちゃんはいっつもいっつも。カワイイ茜ちゃんにも限度ってもんがあるんだよ!
三浦あずさ
あ、えっと。そ、そうね。楽しみにしてたのならそれは残念よね…
野々原茜
ほんとだよ。限定品のあのプリン、手に入れるのにどれだけ苦労したか。
野々原茜
今回ばかりは茜ちゃんも怒ったもんね!もう絶交、麗花ちゃんとは口聞かないんだから。
三浦あずさ
げ、限定品?え、ええと。それはちょっと言い過ぎなんじゃないかしら…
野々原茜
何言ってるのあずささん。お姉さんなんでしょ、こういうのびしっと言ってくれなきゃ困るよ?
三浦あずさ
そ、そうよね。本当に、気を付けるから…
野々原茜
気を付ける?一体何の話?
三浦あずさ
な、何でもないわよ。あ、そう言えばプロデューサーさんと打ち合わせがあったんだったわ…
野々原茜
…まさか?
野々原茜
という事があったんだけど。ちづるんはどう思う?
二階堂千鶴
許してあげなさいな。年末であずさも忙しくて疲れてたんでのよ、きっと。
野々原茜
普通にごめんって言ってくれればいいよ?けどさ、あんなふうにごまかされたら…
二階堂千鶴
あなたにお姉さんぶった事言った手前、謝り辛かったんでしょう。
野々原茜
ほんとにもう。この事務所は乱れてるよ、プリン規制法を要求するね!
二階堂千鶴
はいはい。で、お味はいかがですの?
野々原茜
うむっ、合格点だよ。ちづるんがスイーツも作れるとは。よ、このナイスセレブ!
二階堂千鶴
どういたしまして。セレブなら友人をフォローして当然ですわね、おーっほっほ…ケホッ。
野々原茜
いやあ~何だかんだ、プリン食べられて良かったよ。ありがとうねちづるん。
二階堂千鶴
どういたしまして。こんな事もあろうかと、念のために作っておいて何よりでしたわ。
野々原茜
ん、念のためにってどう言う意味?
二階堂千鶴
な、何でもありませんわよ。それよりどうですのそのプリン。ゴージャスなお味でしょう?
野々原茜
ん~ゴージャスって言うよりも手作り感満載の、お母さんのプリンかな、これは?
二階堂千鶴
ま、失礼な。2人で食べた味を思い出しながら必死で作ったというのに。
野々原茜
え?
二階堂千鶴
……あ。
(台詞数: 49)