音無小鳥
はあ。合コンとやらに行けば出会いとかあるかと思ってたんですけど、甘くなかったですね…
百瀬莉緒
アイドルの事だけしか話さなかったりカラオケで戸川純を熱唱したりなんかするからよ。
音無小鳥
仕方ないじゃないですか。私、男の人とプライベートで話した事なんてあまり無いんですから。
百瀬莉緒
プロデューサー君とはそれこそプライベートも含めて普通に駄弁ってるじゃない。
音無小鳥
プロデューサーさんは同僚ですから。カラオケだって2人で行った時はあれで盛り上がって…
百瀬莉緒
だったらもうプロデューサー君でいいんじゃないの?仲いいし、気心も一番知れてるわけだし。
音無小鳥
プロデューサーさんですか?うーん…恋愛対象とはちょっと違うんですよねえ。
音無小鳥
やっぱりその、恋愛するからには劇的な出会いだったり、何かが欲しいと言いますか。
百瀬莉緒
あのね小鳥さん。あなた、恋愛に夢を抱きすぎ。付き合うってそんなものじゃないわよ。
音無小鳥
え?
百瀬莉緒
例えば私とかあずさちゃんとかの事、アイドル云々抜きにした友達としても付き合いたい?
音無小鳥
当然じゃないですか。もうそういう仲だと思ってますよ。
百瀬莉緒
ありがとね。それじゃ、プロデューサー君の事は同僚として以外にどう思ってる?
音無小鳥
そうですね。あれだけ話が合う人っていませんね、一緒にいて一番気を使わなくていい人です。
百瀬莉緒
ならさ、例えば結婚しても上手くいくと思わない?
音無小鳥
え!?そんな、結婚って一生の事ですし、さすがにそんな風に考えたりは…
百瀬莉緒
だからこそよ。夫婦って、一生顔を合わせないといけない他人なのよ?
百瀬莉緒
そういう点では、お互い気を使わなくていい相手の方が長続きすると思わない?
音無小鳥
言われてみれば。でも正直プロデューサーさんにときめいたりとかした事無いですし…
百瀬莉緒
あのね。劇的な出会いだの大恋愛だのは一時的に盛り上がるけど、すごく冷めやすいの。
百瀬莉緒
むしろあっさり破局したり、悲惨な結末だったりになりやすいとも言うわ。
音無小鳥
そうなんですか?
百瀬莉緒
そりゃそうよ。そういうのって要は何かの要因でくっ付いてただけって事が多いもの。
百瀬莉緒
その要因が無くなってしまえば、一緒にいる理由も無くなるってわけ。それに滅多に無いしね。
百瀬莉緒
そういうレアケース探すより、身近にいる相性のいい人を捕まえた方がずっといいと思うわよ?
音無小鳥
うーん…
百瀬莉緒
(翌日)小鳥さん、プロデューサー君と何かあったの?全然喋ってないじゃない。
音無小鳥
あ、いやその。莉緒さんにああ勧められたらなんか、急に意識しちゃいまして…
百瀬莉緒
あらま。なんか、ごめんなさい…
百瀬莉緒
…てな事があってね。あれで私より年上なんだもの。ほんと、手のかかる人だわ。
三浦あずさ
あらあら。けど莉緒さんが恋愛をそんな風に考えてたというのはちょっと意外ですね。
百瀬莉緒
まあ、こないだ千鶴ちゃんに言われたやつを考えてみたのよ。友達からの延長ってやつね。
百瀬莉緒
だからあずさちゃんの言う運命の人ってのもどこか遠くじゃなくて、案外すぐ身近にいるのかもよ?
三浦あずさ
うふふ、何だか青い鳥のお話みたいですね…ところで、莉緒さん?
百瀬莉緒
何?
三浦あずさ
音無さんにとってプロデューサーさんは気楽に付き合える人だからおすすめ、なんですよね?
百瀬莉緒
要約するとそういう事かしら。ほんと、私もあんなに相性のいい相手が見つかるといいんだけど。
三浦あずさ
それってもしかして、音無さんだけじゃなくて莉緒さんにも当てはまりません?
百瀬莉緒
…え?
三浦あずさ
うふふ。変な事言っちゃいましたね、ごめんなさい。それじゃ、お仕事行ってきますね。
百瀬莉緒
あ、ちょっと!いやそれどういう事よ!え、え、ええ!?
(台詞数: 41)