「かっこなき笑い かっこたる何か」8th
BGM
恋花
脚本家
なかやま
投稿日時
2014-07-05 03:25:15

脚本家コメント
「漫才 765紹介」の後の話です
はじまり→1st~8thとシリーズになっています。
7thと8thの間に「漫才 765紹介」を見ていただけると、より一層楽しめます。

コメントを残す
天海春香
………あっという間だったねー
如月千早
………………ええ
水瀬伊織
ほんとに
天海春香
でも
天海春香
すっごく楽しかったね
如月千早
……ええ。
天海春香
(MANZAIグランプリの一回戦………始まった瞬間、頭の中が真っ白になった)
天海春香
(……でも、この瞬間を途切れさせたくなくて、とにかく漫才を続けた……)
天海春香
(あんなにたくさん考えてたネタも、いくつか飛ばしてしまった……多分。)
天海春香
(それなのに………それなのに、伊織は全部拾ってくれた、…言葉を繋いでくれた)
水瀬伊織
(ただ、ただ繋ぐのに……必死だった)
水瀬伊織
(本番中に、何を言ったかなんて覚えていない)
水瀬伊織
(多分、セリフも順番も、練習とは全然違ってた……か、どうかも曖昧………)
水瀬伊織
(ひたすら、二人の言葉に返す。それだけで頭がいっぱいだった。)
如月千早
(………そう、2人ともいっぱいいっぱいだった)
如月千早
(でも、瞬間のエネルギーは圧倒的で…私は言葉を飲み込んでしまった)
如月千早
(けれども、この中で…冷静に舞台に立っているのは、私だけだと気がついた)
如月千早
(…最後は、私が導かなくちゃ…最低限の私の仕事をしなくちゃ。それだけに集中していた)
天海春香
(……そう、最後は千早ちゃんが導いてくれた)
天海春香
(そして…こんなにもメチャクチャだったのに…お客さんは………)
水瀬伊織
(観客の反応は……どうだったのかしら?見る余裕なんてなかったわ……)
水瀬伊織
(し、仕方がないわよね。春香が練習してないこと言うんだもの……た、多分)
如月千早
(……春香も、水瀬さんも気付いていないのかもしれないけれど)
如月千早
(2人のエネルギーは、ただ私を圧倒しただけではなくて…)
如月千早
(見てる人達の、「どうせアイドルの漫才なんて」という空気を明らかに変化させた。)
如月千早
(そう、『ファンの笑顔のために』。その気持ちでいっぱいいっぱいのエネルギーで)
天海春香
(…お客さんは………………笑ってくれていた)
天海春香
(「私の精一杯伝わったのかな」って、すごく嬉しかった)
天海春香
(あぁ、こんなにも近くで、こんなにもダイレクトにファンのみんなを感じることができるなんて)
天海春香
(これだーぁ、って、思った。)
天海春香
(テレビのお仕事では『向こう側』の見えない不安をずっと抱えていた)
天海春香
(でも、この舞台には、私の声にすぐに反応が返ってくる独特の緊張感があった)
天海春香
(そして、ファンのみんなの熱を、確かに感じた)
天海春香
(……形は少し違えけど、そこには私の忘れかけていたライブ感が確かにあった。)
如月千早
(それもこれも、春香のファンに対する強い想いがあっからこそ)
水瀬伊織
(……ま、それだけ夢中になれたってことよね。ちょっとは春香に感謝しなくちゃ)
天海春香
(……うん。この3人で舞台に立てて、本当に良かった。)
天海春香
(この3人ならもっともっと、キラキラしたステージを目指せる、そう思った。)
天海春香
(………でも。私達はアイドル。このお仕事が終われば、漫才はおしまい。)
天海春香
(お笑いというステージに立つことは、なくなる………)
天海春香
…もっと3人で漫才やりたかったなー
水瀬伊織
まだ一回戦負けなんて決まってないでしょ!
如月千早
そうよ春香。きっともう一度、3人で舞台に立てるわ。
天海春香
ありがとう2人とも
天海春香
プロデューサーさんからは、無理しなくていいなんて言われてたけど
天海春香
どうせ、アイドル枠だからって、わかっていたけど
天海春香
わたし、この3人で漫才やれて、本当に良かった!!
天海春香
(こうしてわたし達スマイルステージの戦いは幕を………)Prrrrrrrrrrrrr
天海春香
(ピッ)はい!プロデューサーさん、どうしましたか?………………
天海春香
………………え!!一回戦、突破ですか!!!!

(台詞数: 50)