三浦あずさ
と、まあそんなわけで一度交番に寄ることにしたっていきさつなの。
ジュリア
そうか、ここは我が家だ。
三浦あずさ
……ふふふ、すっかりしっかりさんが似合ってきたわね。
ジュリア
よしてくれよ。あたしは昔からこんなんだったって。
三浦あずさ
ええ、ジュリアちゃんは昔から優しい子だったけど、自分でそれに気付かなかっただけなのよ?
ジュリア
………
三浦あずさ
その証拠に、道を外れそうになってもいつも踏みとどまったでしょ?
ジュリア
……あずさ
三浦あずさ
そんなジュリアちゃんが……ふふ、今は立派な婦警さんになって……
ジュリア
……なあ、あずさ。
ジュリア
無理矢理あたしを警官に仕立て上げてさも交番に辿り着く事を達成したかのように振る舞うのはNG
三浦あずさ
逆転の発想よ。目的地に着けなければ着いたところで目的を果たせばいいの。
ジュリア
えらく自分勝手だなおい!
三浦あずさ
女は自分勝手な生き物なのよ?私を中心にコペルニクスが回ってるの。
ジュリア
愉快だな!!今度真面目な話してる時に盆ダンスニクス思い出したらどうしてくれる!
ジュリア
というか!そもそもアンタ引っ越してきたの数年前だろ。あたしの幼少期の何を知ってるんだよ!
三浦あずさ
まあ、それはそれとして。作りすぎたからお隣さんにおすそ分けにと思って。
ジュリア
野越え山越えはるばる届けに来てくれたってわけか。
三浦あずさ
ええ、そういえばあの子は?まだ奥で寝てるの?
ジュリア
……ああ。ああ見えて寝坊助だからな。こんな昼過ぎでもぐうたらしてるよ。ってあれ?
ジュリア
なあ、鞄の中身からなんだけど。もしかして来る途中でお腹すいて食べちゃったとか?
三浦あずさ
そんな、鞄は食べられないわよ~。
ジュリア
……あ、鞄がおすそ分けだったのか。さっき作りすぎたとか言ってたけどもう考えるのやーめた。
三浦あずさ
それはそうと、今から千鶴ちゃん達とお茶しようかって話てたんだけど、どう?
ジュリア
お!皆帰ってきてるんだな!!じゃああいつが起きたら一緒に行くよ!
三浦あずさ
……明日のお祭りは?
ジュリア
……それもいつもと一緒。あいつと行く。一人でだったらつまらないし。
三浦あずさ
……そう、わかったわ。じゃあまた明日おすそ分けに来るわね。
ジュリア
いや、良いって言ってんのに……毎日毎日遭難するなら無理しなくても……。
三浦あずさ
ジュリアちゃんを餌付けするのが日課なのよ~。じゃ、また明日。
ジュリア
うん、そのドアは冷蔵庫だから。玄関はあっち。
三浦あずさ
……いいえ、これでいいの。私暑がりだし。今日からここに住むわ。
ジュリア
だから正当化するのやめようぜ。そんな新しい形でのルームシェア願い下げだ。
三浦あずさ
さて、場を和ませたところでそろそろ本当の外出するわね。
ジュリア
……おう。
三浦あずさ
じゃあまた明日。皆待ってるわよ。
ジュリア
……おう。
ジュリア
……なんだかんだ言って、あの人もいい人なんだよな。のんびりしてるけど
ジュリア
って、まあこんな田舎に好き好んで移り住む奴がのんびりしてないわけないか。さて、と。
ジュリア
おーい、あずさが今度は鞄作ってきてくれたぜ。これでそろそろ全身あずさコーディネートが……
ジュリア
って、まだ寝てるのか。本当に寝坊助だな。
ジュリア
ま、いいや。寝てるまんまでいいから聞いといて。
ジュリア
あたしさ、実はあんたには感謝してるんだ。
ジュリア
ほら、あたしこんなんだからすご駄目になっちゃいそうだけど、そのたびに気合い入れてもらってさ
ジュリア
……ありがとう。
ジュリア
…なんて、寝てるときなら素直になれるんだけどねえ。伝える機会がないままだ。
ジュリア
なあ、明日はなんかの何周年とかで、特別な祭らしいんだ。絶対楽しくなるって!
ジュリア
皆も待ってるって言ってた。今回こそは約束通りりんご飴食べよ。
ジュリア
……だからさ、頼むよ。
ジュリア
そろそろ、目を覚ましてよ……
(台詞数: 50)