横山奈緒
おらぁ!強欲ジジイ!ええ加減「うん」と言わんかい!
双海亜美
がんすごんす!(言わんかい!)
双海亜美
地主「くどい!ここは先祖代々守ってきた土地。こんな端金で売れるか!」
横山奈緒
この守銭奴が!そんなんやから身寄りもないなるんじゃ!
双海亜美
金の亡者でがんすごんす!
双海亜美
地主「なんとでも言え!金はワシの命じゃ!」
双海亜美
地主「土地が欲しいなら、今の5倍は出して貰わんとなぁ・・・」
横山奈緒
今の5倍って・・・
双海亜美
い、1億でがんすごんす?!
双海亜美
地主「これ以上はビタ一文まからんぞ。さぁ、出直してこい!」
木下ひなた
1億でいいのかい?なら、話は早いねぇ
双海亜美
お、親分!がんすごんす!
横山奈緒
アホ言わんでください!こんな天涯孤独のジジイに1億も払うことないですわ!
木下ひなた
安いもんだよ。これからここに建てるもんの為ならねぇ
双海亜美
地主「ふん。高級アパートでも建てるのか?」
木下ひなた
いんや。あのねぇ、爺さん。あたしはこの土地に保育園を建てようと思うんだよぉ
双海亜美
地主「なんだと・・・?」
木下ひなた
都会は世知辛いからねぇ。保育園に入りたくても入れない子どもが山のようにいるのさ
木下ひなた
わたしらの小汚い銭っこで、その子らの「未来」を買えるなら金なんて惜しくないよぉ
双海亜美
地主「・・・ふん。小童がきいたふうな口を」
木下ひなた
確かにわたしは小童だよ!だけんど、これからの世を背負ってく子どもを守ってやらなきゃなんねぇ
木下ひなた
いくらでもふっかけりゃええ!先祖代々の土地?知ったことかえ!
木下ひなた
こっから先の子ども等の為に、この土地はわたしらが貰うよ!
双海亜美
地主「・・・ここの権利書だ。持ってけ。金はいらん」
横山奈緒
な、なんやて!
双海亜美
が、がんすごんす?!
双海亜美
地主「・・・なぁ。親分さん」
木下ひなた
なんだい?
双海亜美
地主「ワシも、金ばかり追いかけてなきゃ。今頃孫の笑顔でも、見れたのかねぇ・・・」
木下ひなた
・・・保育園が建ったら、見にくりゃええよ
木下ひなた
だからそれまで。元気でいるんだよ、爺さん
双海亜美
『極道、木下ぐみ。彼等は金を払わず市民から土地を奪い取った・・・』
横山奈緒
『警察も手出しできないヤクザの魔の手は、子どもたちの未来にまで届こうとしている・・・』
木下ひなた
～おしまい～
(台詞数: 34)