如月千早
あーもう、上手く弾けないんだけたど。
天海春香
千早ちゃん、そんな事言ってちゃ駄目だよ?
天海春香
練習始めて30分で、ギター弾ける様にはならないから!
如月千早
それはどうかしら?世界は広いわ!5分で弾けてしまう人も、いるかも知れないし!
如月千早
あーきっとそうだわー、世のギター弾ける人はきっと、毎日3分の練習でみるみる背が伸び
天海春香
世界中のギター弾く人に、謝ろうか。
天海春香
ほら、バンドでは千早ちゃんも弾かなきゃならないかも知れないんでしょ?頑張って♪
如月千早
えー、歌と春香と高槻さん以外の事には、労力費やしたく無いっていうかー、
天海春香
その晴香さんが、こうして練習に付き合ってあげてるんだけたど。
如月千早
そう、だから私は、申し訳ない気持ちで一杯なのよ。
如月千早
だから練習止めて、二人でキャッキャウフフとイチャつきましょう!!
天海春香
爽やかな笑顔で、変態発言すんなよ?
如月千早
だって、しょうがないじゃない!?この教本の最初に書いてあるAメジャーですら!
如月千早
(びょろーん)……くっ。ろくに弾けないのだけれど……。
天海春香
(べろーん)…確かに。思ってたより、難しいよね。
天海春香
……て、あれ?何かベンチの下で、何かゴソゴソと……
天海春香
(春香の足下から)
四条貴音
(いきなり、にゅ～)難しい事など、在りません!
如月千早
春香の足と足の間から、女の子が!?
天海春香
誤解を招きそうな表現!?
如月千早
そんな!一体誰との子だっていうの!?
如月千早
はっ、まさか……わ・た・し?
天海春香
あんま調子にのんなや?
四条貴音
先程からお二方の会話、聞くとはなしに耳に届いていたのですが……
四条貴音
何やらぎたーの修練に、お躓きのご様子。
四条貴音
もしや私が、お二方のお力になれるのではと、ついお節介心を起こしてしまったのです。
天海春香
お節介だなんて、とんでもないです!有難うございます♪
天海春香
……でも、どうしてベンチの下から?
四条貴音
……実は私、人に追われる身なのです。
四条貴音
故に、べんちの下に隠れていた次第です。
天海春香
え、ひょっとして、追ってるのは警察かヤ○ザじゃないですよね……。
四条貴音
そんな大層な連中ではありません♪
四条貴音
そんな事より貴女方、和音を押さえるのに、苦労なさっていたご様子。
如月千早
あ、はい。鳴らすとこう、べろーんと締まりの無い音になってしまって……。
四条貴音
心配ありません。女子の演者に良くある事です。指をこうこう持ち変えて……
天海春香
(じゃらーん)出来た♪
如月千早
(しゃーん)ボクニモヒケタ!先生、出来ました!!
四条貴音
お二方共、良き音色です♪
如月千早
先生!もうちょっとだけ、教えて貰えませんか?
天海春香
そんな、迷惑かけちゃ駄目だよ!先生逃亡中なのに……
四条貴音
追手は撒いたので、大丈夫です。それに、人様のお役にたてるのは、願っても無い暁幸です。
四条貴音
ただ、ひとつだけ問題が……
四条貴音
私、おなかが空いてしまったのです♪
天海春香
あ、だったらお昼、ご一緒しませんか?
四条貴音
それは良い案です。では、お二人は私の生徒、此度は私の奢って差し上げましょう。
如月千早
そんな!ここは私達がお礼をする所!!
天海春香
そうですよ!ここは生徒に花を持たせて下さい♪
四条貴音
なんと優しき心遣い!
四条貴音
では、此度ばかりは、可愛い教え子達に、甘えるといたしましょう。
天海春香
……………この後の後悔は、皆さんご存知の通り。
(台詞数: 50)