双海真美
あーぁ、やんなっちゃう……。
双海真美
『子イヌさんは、今日とってもついてませんでした。』
双海真美
『今日の朝ごはんは外で食べよう。という思いつきは、とてもよい考えでした。』
双海真美
『のぼってくるお日様を見ながら、大好きな ゆでたまごを食べるなんて、』
双海真美
『考えただけでもワクワクしました。』
双海真美
『がんばって早起きして、お母さんに ゆでたまごをもらって、』
双海真美
『村はずれに住むおじいさんの家の近くにある、大きな木に登りました。』
双海真美
『ところが、てっぺんの枝に腰を下ろして、ゆでたまごを食べようとした時、』
双海真美
『うっかりバランスを崩して下まで「ドドン!」と落ちてしまったのです。』
双海真美
『お蔭で、大好きなゆでたまごを、どこかに無くしてしまうし、』
双海真美
『落っこちた拍子に、足を捻挫してしまいました。』
双海真美
『そのせいで、みんなが騒いでいる、天使様のたまごを見に行きたくても、』
双海真美
『お家でじっとしていなければならなかったのです。』
双海真美
みんな楽しそうな顔して帰ってきてる。……ほんと、やんなっちゃう。
双海真美
『けれど、可哀想な子イヌさんにも、良いこともありました。』
双海真美
『それは、親切なテントウムシさんが、ゆでたまごを持ってきてくれたことです。』
双海真美
『見ず知らずのテントウムシさんは、怯えながら、わざわざお見舞いに来てくれたのです。』
双海真美
あのテントウムシさん、どうしてボクが捻挫してるって知ってたんだろう?
双海真美
どうしてボクが、ゆでたまごが好きって、知ってたんだろう?
双海真美
まっ、いいや♪あ~、ゆでたまご美味しいな~☆
双海真美
子イヌさんは、ゆでたまごを食べながら、
双海真美
明日足が痛くなくなったら、天使様のたまごを、きっと見に行こうと思いました。
双海真美
『おしまい!』
(台詞数: 23)