我那覇響
それで、プロデューサーが新しい服が欲しいって言うから今度美希が選ぶ事になったんだ。
横山奈緒
ええやん、せっかくやし派手に蛍光オレンジのポロシャツなんてどう?
七尾百合子
は、派手ですね…そんなの着て人前に出られるのなんて、変態ぐらいですよ。
横山奈緒
アカンで百合子、そんな軽率に人のこと変態なんて言ってたら訴えられるで?
横山奈緒
……って、なんや。誰か携帯鳴ってる?
我那覇響
あ、自分の携帯だ……麗花からだ、ちょっとごめんね。
我那覇響
もしもし?うん、大丈夫だぞ。訊きたいことがあるの?
我那覇響
うん……一番強い動物かぁ。そうだな、基本的に体が大きいのが強いかな。
我那覇響
一応カバ最強説ってのはあるけど。でも乾燥には弱いから一概には言えないよね。
我那覇響
「強さ」が具体的にどんな力を指すのかでけっこう答えは変わるかも。うん。
我那覇響
こんな感じでいいの?うん、それじゃあまたね。はーい♪
横山奈緒
どしたん?
我那覇響
いや、なんか一番強い動物を教えて欲しいって。
横山奈緒
それでカバか。麗花の事やから、散歩がてら捕まえてきて番カバにでもするんちゃう?
七尾百合子
番カバって……語呂悪いですね。
我那覇響
カバを家で飼うのは無理だと思うぞ……って、また誰か携帯鳴ってないか?
七尾百合子
あ、私です……あれ?麗花さんからですね、ちょっと失礼します。
七尾百合子
もしもし。麗花さん、どうかしましたか?はい、大丈夫ですけど。
七尾百合子
はい……世界一有名な本ですか?
七尾百合子
うーん、少し違うかもしれませんが、発行部数が世界一多い本は聖書だと言われています。
七尾百合子
世界一発行されているなら世界一有名とも言えるのではないでしょうか……?
七尾百合子
いえ、そんな全然。はい、また事務所で。
我那覇響
麗花どうしたって?
七尾百合子
世界で一番有名な本を教えて欲しいって。
我那覇響
ふ〜ん。何か調べ物してるみたいだね。
七尾百合子
そうですね、もしかしたら次は奈緒さんにかかって来るかもしれませんよ?
横山奈緒
そんな見計らったように順番に電話がかかって来るわけ………
横山奈緒
あったな…………。もしもし麗花?あんた、どっから見てるん?
横山奈緒
ああいやこっちの話。で、質問は?大阪で?まぁ大阪城とか通天閣とか、色々あるけど…
横山奈緒
でも今一番って言うたらUSJかなぁ。
横山奈緒
大阪行くん?スケジュール合うなら案内するけど?
横山奈緒
……違うん?そっか、ほなな〜。
七尾百合子
大阪観光の相談……ではないんですね。
横山奈緒
うん、私もそうかなと思ったんやけど、違ったみたい。
我那覇響
それにしても、立て続けに何だったんだろうね。
横山奈緒
う〜ん、麗花やからなぁ。私らじゃあ想像もつかないような理由なんちゃう?
七尾百合子
……いえ、そんなことありません。
我那覇響
ん、どうかしたか百合子。
七尾百合子
……私の直感が、この一連の電話の裏には事件が潜んでいると告げています。
横山奈緒
お、また始まったで。百合子の暴走推理。
七尾百合子
何の繋がりも無いように見える麗花さんの三つの質問、そこには実は謎が隠されています。
我那覇響
あー、こうなると止まらないな。
七尾百合子
世界一強い動物、世界一有名な本、そして大阪の観光スポット。
七尾百合子
この三つから導き出せる麗花さんの真実!それは!!
七尾百合子
麗花さんは、読書を推進する為に動物モチーフの新しいゆるキャラを大阪に生み出そうとしている!
七尾百合子
その名も、なにわヒポ助くん!!
我那覇響
…………
我那覇響
…………うん、きっとそうだぞ。
横山奈緒
うんうん。間違いないわ。
七尾百合子
ちょっとぉ!真面目に聴いてくださいよ〜!!
(台詞数: 50)