最上静香
(北沢志保が留学してきて、今日で2週間になる。)
最上静香
(私はというと、留学初日のあの一件以来、北沢志保とうまく話せていない。)
最上静香
どうしたものかしらね…。
春日未来
普通に話してみたら?うどんの話題抜きに。
最上静香
そうしたいのは山々だけれど、この学園の子ってうどん好きが前提じゃない?
最上静香
だから、いつも最初は「何うどんが好き?」って聞くようにしているの。
春日未来
うん。最初にその話題を振られた時は、正直戸惑った。
最上静香
未来は何でも好きって答えたわよね。全推しとは恐れ入ったわ。
春日未来
うどんで全推しなんて単語を単語を使う人、初めて見たよ。
最上静香
でも…そうよね。うどんに頼ったコミュニケーションしかできないんじゃ、今後苦労するわよね。
最上静香
立派な淑女として、ウドュニケーションしかできない自分を変えないと!
春日未来
何その発音しにくいコミュニケーション技術!?
最上静香
でも、何て話しかけようかしら?
春日未来
普通の話題でいいんだよ。志保ってうどん抜きなら良い子だよ?
春日未来
勉強を教えてくれるし、LIN◯だと面白いこと言うし、この間一緒に遊びに行って楽しかったし。
最上静香
友人のコミュ力が高すぎる。
春日未来
あと、料理も上手なんだよ。この間の調理実習でうどんを作った時とか…。
最上静香
待って!今、うどんって言った?あなた、北沢志保のうどんを食べたの?
春日未来
あ、しまった……うん。ちょっとつまみ食いしたんだ。でも、バレてすっごく怒られた。
最上静香
それはそうよ。誰だって勝手につまみ食いされたら怒るでしょ。
春日未来
そうじゃなくて、「私のうどんは誰にも食べさせたくない」って言ってたの。
最上静香
食べさせたくない…?それは変ね。美味しいうどんを誰にも食べさせたくないなんて。
春日未来
あっ!ダメだからね!?志保に対してうどんの話題はNGだよ!
最上静香
わかってるわよ。…気になるけど。
最上静香
【その日の2限目】
春日未来
今日も調理実習だって。しかも、久しぶりのペア実習だよ。
最上静香
2人1組になって、互いに作ったうどんを食べさせ合い、感想を言うのよね。
春日未来
静香ちゃん!私とペアになろうよ!
最上静香
ペアは先生が作ったくじで決めたでしょ。私のペアは…。
北沢志保
……私だけど。
最上静香
っ!?北沢志保…!
最上静香
面白い。やはりあなたと語り合うのは、丼の上でなければならないようね!
最上静香
私の最高のうどんで、あなたに美味しいと言わせてみせるわ!覚悟なさい!
北沢志保
……はぁ。本当にうどん臭い。
春日未来
ああもう滅茶苦茶だよ…。
最上静香
……ところであなた。
北沢志保
何よ?
最上静香
いえ、その…最近臭いが変わったなーって。何かあったの?
北沢志保
別に。
最上静香
そう…でも、いいわね!
北沢志保
えっ……そう?
最上静香
ええ!鰹出汁の香りと混ざり合って、見事なハーモニーを奏でているわ!
最上静香
むしろ鰹出汁の香りが引き立つようになったかも…前よりずっと良い感じよ!
北沢志保
(香水、別のに変えよう。)
(台詞数: 44)