雪月華『未来への一歩』
BGM
ココロがかえる場所
脚本家
ちゃん@春の日
投稿日時
2016-12-25 17:47:49

脚本家コメント
「」が春日未来
『』はもう一人の春日未来
夢の中で奇跡は起こる。
春夏秋冬とお付き合いありがとうございました。
夏から始まった未来の物語はこれにて完結です。
これが最後です。
いままでありがとうございました。
ひろさん作のプロローグ『http://imas.greeーapps.net/app/index.php/short_story/info/uid/1300000000000010271/seq/335』

コメントを残す
春日未来
『起きて…ねえ起きて』
春日未来
「ん…むにゃむにゃ…聞き覚えのある声…」
春日未来
私の視界はピントがズレているみたいに不安定で不明瞭だ。
春日未来
それでも眠気眼を擦り続けると、次第に目の前に広がる光景がはっきりと定まって…
春日未来
「これって…」
春日未来
『貴方が望んだんだよね?』
春日未来
「えっと…うん…夢?」
春日未来
目の前には私がいて…
春日未来
目の前にはあの日と同じ丘があって…
春日未来
目の前にはあの日と同じベンチがあって…
春日未来
全てが夕焼け色に染まっている。
春日未来
「えへへ…やっと、やっと会えた」
春日未来
『私は会いたくなかった』
春日未来
もう一人の私は、少し怒ったように頬を膨らませて見せる。
春日未来
「どうして?」
春日未来
『私は貴方だから…』
春日未来
『あのね、聞いて欲しい事があるんだ』
春日未来
「なに…かな?」
春日未来
『もう私のことを別の誰かだと思っちゃダメだよ』
春日未来
『私はね、貴方の一部でしかないの』
春日未来
「わかってる…そんなことわかってるよ」
春日未来
「でも、どうしても会いたかったんだ」
春日未来
「ずっとお話したかったんだ」
春日未来
『お話?』
春日未来
「えへへ…えっと…私達の夏休みの想い出についてとか…」
春日未来
『私達の想い出なんかないよ』
春日未来
『あれはね、あの夏の想い出はね、貴方の想い出なの』
春日未来
『私達じゃない』
春日未来
『言ったよね…私は貴方の一部でしかないの』
春日未来
『私の事を独立した他人だって認識しないで…』
春日未来
『そんなことされたら…私、帰れなくなっちゃうよ…』
春日未来
「ごめん…」
春日未来
「そうだよね、貴方は私で、私は私だよね」
春日未来
「でもね、私はもう一人の私がどこかにまだいるって信じたかったんだ」
春日未来
「きっと、もう一人の私っていうアイドル(偶像)を生み出して…」
春日未来
「それにとりつかれてたのかな」
春日未来
『でも、嬉しかったよ』
春日未来
「え?」
春日未来
『こうして貴方に巡り合えたこと、こんな形だけれどお話ができたこと』
春日未来
『これって素敵なキセキだって思う』
春日未来
「うん!!」
春日未来
「えへへ…でも、そろそろ受け入れないとね」
春日未来
「等身大の私を受け入れて歩き出さなくちゃ…」
春日未来
『うん、だから私の手、握ってくれるかな?』
春日未来
「えへへ…こうかな」
春日未来
『それじゃあ踏み出そうよ』
春日未来
『私と貴方の最初で最後の一歩』
春日未来
「えへへ…それから先は私の足で歩いていくね」
春日未来
「どこまでも、どこまでも…」
春日未来
未来(あす)に向かって駆けていく。

(台詞数: 50)