春日未来
ジャムを羽に塗った雉がゴミ袋の心理を見抜いたんだ。
北沢志保
ーーー朝。未来は私の顔を見るやいなや、そう言った
北沢志保
ーーー言葉の意味は微塵も分からないが、自分が何をすべきかは分かった
北沢志保
ーーーとりあえず手元の枕を投げつける
春日未来
あいたっ!?
北沢志保
目は覚めたかしら?
春日未来
うう……朝の志保は暴力的だぁ………。
北沢志保
開口一番意味わからない言葉を言われる身にもなりなさい。
北沢志保
ほら、可奈もいつまでも寝てないで起きなさい。
北沢志保
ーーー昨夜も私の布団に入ってきた可奈を揺する
矢吹可奈
ん……うん………?
矢吹可奈
この世界を動かしているのはフタのついたセロテープだよ。
北沢志保
はいはい。寝ぼけてないで、起きなさい。(むにっ)
矢吹可奈
ひほひゃん、ほひふ!ほっへがほひふ〜!
春日未来
あれ?私の時と何か違う………。
北沢志保
目は覚めたかしら?
矢吹可奈
はぁい……覚めましたぁ………。
北沢志保
全く、どんな夢を見たらそんな言葉が出てくるんだか………。
矢吹可奈
今朝見た夢?えっとね………
矢吹可奈
私ね、牡蠣フライを作ろうとしたんだ。
矢吹可奈
そしたらね、急にバッタの顔したアライグマが「二酸化炭素を興奮させろ」って言ったの。
矢吹可奈
私はもう怒ってね、「じゃあ腎臓を持ってきてよ!」って言い返したの。
矢吹可奈
そしたら急に部屋の屋根が飛んでいって、空から叫びの神が現れ、私の腕を3本取っていったの。
矢吹可奈
あ、でも4本目は無事だったから、安心して。
矢吹可奈
その代わりに貰った黒炭が美味しくてね、一晩で全部食べちゃったんだ。
矢吹可奈
………気がついたら私はセロテープだった。
矢吹可奈
とっても悲しかったよ。私はものにくっついて止める事しかできないのかってね。
矢吹可奈
だからというわけじゃないけど、私の側にはいつも紅天狗様がいたの。
矢吹可奈
紅天狗様はとってもすごい人でね、なんと、あのドドドン・ガギラを3日で説得したんだよ!
矢吹可奈
これには流石にニュートンさんも剃髪せざるをえなくてね、私は笑ったよ。
矢吹可奈
そしたら気づいたんだ。時の流れっていうのはつまり、鮒鮨に向かっていくんだよ。
矢吹可奈
世界の果てには何があると思う?そう、判子だよ。存在を定義する唯一無二の至宝。
矢吹可奈
特に田村は秀逸でね、あの芳醇な香りにつられて、何百万の人がCDの穴の奥に消えたことか。
矢吹可奈
3億年の時が流れた。乾くだけの光。コンクリートが目を覚まし、ダンボールの行進が………
春日未来
もうやめてぇぇぇっ!!
矢吹可奈
ふぇ?未来ちゃんどうしたの?
春日未来
夢すぎるよ!意味が分からなすぎるよ!頭の中がぐんにょりしてるよ!
矢吹可奈
そうかな?感動的な話なんだけど………
春日未来
感動するの!?絶対無理だよ!志保からも何か言って………
北沢志保
………。
春日未来
志保?
春日未来
(ま、まさか、志保は可奈の話を理解して……!?)
北沢志保
………
北沢志保
………パタリ。
春日未来
………だよね。さすがの志保でもこれは理解できないよね………。
(台詞数: 45)