春日未来
あれは燃えるような夕焼けの日。
春日未来
空にね、飛行船が飛んでたの。
春日未来
あれに乗ってどこまでも行きたいな。
春日未来
なんて、ぼーっと見上げながら考えてた。
春日未来
その日、夢を見たの。
春日未来
辺り一面の朱色。
春日未来
通り過ぎてく風とオレンジ雲のかけら。
春日未来
地上へと手を振ったの。私はここにいるよーって。
春日未来
でもね、高すぎてみんな気付いてくれないんだ。
春日未来
で、段々と心細くなっちゃうの。
春日未来
あんなに好きだった空。
春日未来
望んだ夢の中にいる筈なのに。
春日未来
エンジンと風を切る音だけが虚しく響くだけ。
春日未来
夕焼けには私しかいなくなって。
春日未来
次第に辺り一面の朱が怖くなって。
春日未来
空から、目を背けたの。
春日未来
──────
最上静香
あれは満天の星が夜を彩ってた日。
最上静香
空にね、ぼんやり灯る飛行船を見つけたの。
最上静香
あれに乗ってどこまでも行きたいな。
最上静香
なんて、ぼーっと見上げながら考えてた。
最上静香
その日、夢を見たの。
最上静香
流れていく沢山の星々。
最上静香
飛行船の淡い光が暗闇を照らすけど。
最上静香
地上は夜霧で見えなかった。
最上静香
ああ、やっぱりって落ち込んだわ。
最上静香
こんなに高く輝いても、私はひとりなんだって。
最上静香
船は、私の気など知らず飛んでいく。
最上静香
あんなに好きな夜なのに。
最上静香
エンジンと風を切る音だけが虚しく響くだけ。
最上静香
夜には私しかいないんだ。
最上静香
次第に辺りの暗闇が怖くなって。
最上静香
空から、目を背けたわ。
最上静香
──────
春日未来
私はひとり。
最上静香
私はひとり。
春日未来
そう思い込んでた。
最上静香
交わる視線。
春日未来
交わす言葉。
最上静香
少女は楽しそうに笑う。
春日未来
お互いに。
最上静香
お互いに。
春日未来
空にはね、友達がいるよ。
最上静香
空にはね、友達がいたわ。
春日未来
辛いこと、悲しいこと、全部打ち明けながら。
最上静香
昼も夜も、手を繋いで、一緒に渡って行こう。
春日未来
明日も会えるよね。
最上静香
明日も会えるわよ。
春日未来
きっと。
最上静香
きっと、ね。
(台詞数: 50)