春日未来
モグモグ、お饅頭美味しいなぁ。
真壁瑞希
もしもし。お食事中すみません。
春日未来
おわっと⁉︎誰ですか?
真壁瑞希
私は瑞希。そして相棒のリトルミズキです。＼ヨロシクね/
真壁瑞希
私達は夢使いです。
春日未来
夢使い?何それ?
真壁瑞希
ヒトが見る夢には良い夢と悪い夢があります。いわゆる吉夢と悪夢です。
真壁瑞希
ですが吉夢と悪夢の数は同じではなく1:2という比率がある事が判明しています。
春日未来
えぇ…悪夢の方を倍も見るの?なんか嫌だなぁ。
真壁瑞希
その吉夢と悪夢をランダムに見るのですが…貴女も言うように悪夢は嫌なモノです。
真壁瑞希
もし悪夢を幾つも連続で見ようものなら精神に負担がかかり、ストレスや鬱の原因にもなります。
真壁瑞希
そこで私達夢使いの出番です。吉夢と悪夢を見る順番を上手く調整してなるべく心に負担を
真壁瑞希
掛けないようにするのが仕事なんです。＼これがなかなか大変なの/
真壁瑞希
ちなみに夢使いの語源は”夢を扱う者”が訛ったものと言われています。＼諸説あり/
春日未来
ふーん。あれ?という事は…もしかして…
真壁瑞希
はい。ここは貴女の夢の中ですよ。＼気付くの遅っ!/
春日未来
そうだったのか…それで夢使いさんは何の御用で?
真壁瑞希
実は人事異動で貴女の担当から外れる事になったので最後のご挨拶をと思い参上いたしました。
春日未来
あ、それはそれは御丁寧に。今迄ありがとうございました。あなたの事は忘れません。
真壁瑞希
いえ、夢から覚めたら私達と会った事は記憶から消えてしまいます。
春日未来
そうなの?なんか残念…
真壁瑞希
では、お別れの挨拶も済みましたし、そろそろ…
春日未来
ん?夢を調整できるという事は…
春日未来
あの〜、ちょっとお願いがあるんですけど…
真壁瑞希
お願い、ですか?まぁ、これが最後ですし私に出来る事ならば…
春日未来
吉夢をしばらくの間見続けるようにして欲しいんです。
真壁瑞希
吉夢をしばらく、ですか…出来ますがお勧めはしませんよ。
春日未来
いや〜、どうせなら良い夢ばかりを見たいじゃないですか。だから是非とも。
真壁瑞希
…ご本人が望むのならそのお願い、承りましょう。どのくらいの期間がいいですか?
春日未来
うーん、とりあえず5年ぐらいでいいかな。
真壁瑞希
それではその様に調整しておきますね。これが貴女への最後の仕事です。
春日未来
いろいろありがとうね。あれ?私の身体が透けてきてる…
真壁瑞希
貴女が目を覚まそうとしているんですよ。これで本当にお別れです。
春日未来
目が覚めたらこの事覚えてないんだよね。寂しいけど…バイバイ。
真壁瑞希
はい、バイバイです。
真壁瑞希
…
真壁瑞希
…さてと。ではお仕事をしますかね。
真壁瑞希
＼あの子馬鹿だね〜。吉夢を5年間見続けたらその後悪夢を10年間見続ける事になるのにね/
真壁瑞希
まぁ、気付いていなかったみたいですね。
真壁瑞希
＼しっかしヒトってみんな同じ事考えるもんだよね〜/
真壁瑞希
＼今回と同じお願いして来たの何人目だっけ?/
真壁瑞希
うーん、結構な人数いましたよね。
真壁瑞希
＼確か半年間吉夢を見続けたいと言った子は…/
真壁瑞希
その後1年間悪夢を見続ける事になりましたが…最初の2ヶ月で発狂して精神崩壊しましたね。
真壁瑞希
＼1ヶ月吉夢を見続けた子は確か…/
真壁瑞希
2ヶ月悪夢を見続ける事に耐え切れず自ら命を絶ちましたね。
真壁瑞希
＼あの子はどうなるかね〜/
真壁瑞希
さあ?私はお勧めはしない、と言ったのにそれでもいいと言ったのは本人ですからね。
真壁瑞希
後の事など知ったこっちゃありません。
真壁瑞希
さ、済んだ事は忘れて新しく担当するヒトの元に向かいますか。
(台詞数: 50)