二階堂千鶴
ーーーアルヴィス、医務室
二階堂千鶴
ファフナーに乗り続けることで起こる、同化現象。それが静香が倒れた原因ですわ。
二階堂千鶴
ファフナーにはフェストゥムのものと同じコアが使われていることは知っていますわね?
伊吹翼
はい………。
二階堂千鶴
それが同化現象を引き起こし、末期になると………。
春日未来
ごめんなさい………ごめんなさい………。
春日未来
私のせいで……静香ちゃんが………。
二階堂千鶴
未来のせいではありませんわ。これは………私の責任です。
二階堂千鶴
大した治療法も用意出来ずに、戦うことを強いてしまった私の………
春日未来
違うんです!静香ちゃんは私を守るって言って、そのために無理して………!
伊吹翼
未来………。
春日未来
静香ちゃん………。
春日未来
ーーー縋るように静香の手を握る、するとーーー
春日未来
え………静香ちゃん?握り返した………?
二階堂千鶴
まだ意識が完全に消えたわけではないようですわね。
春日未来
………千鶴さん、静香ちゃんのこと、お願いします。
二階堂千鶴
ええ。必ず、治療法を見つけますわ。
二階堂千鶴
未来も、くれぐれも無理をすることはないように。
春日未来
分かってます。
伊吹翼
あ、未来、待って………
春日未来
………ごめん、翼。しばらく1人にさせて。
伊吹翼
!………うん。
伊吹翼
………やっぱり、私じゃダメなんだね。
伊吹翼
静香ちゃんじゃないとダメなんだね。
二階堂千鶴
今は1人で考えたいことがあるのでしょう。決してあなたを拒んでいるわけではありませんわ。
伊吹翼
でも、友達ならそばにいて慰めるべきじゃないんですか?
二階堂千鶴
友達でも寄り添うだけではいけません。
二階堂千鶴
時には距離を置いて、見守ることも必要ですわ。
二階堂千鶴
そして求められればすぐに寄り添う。それが友達というものですわ。
伊吹翼
そういうもの……なんですか………?
二階堂千鶴
ええ。そういうものなのです。
二階堂千鶴
未来も必ず、あなたを必要とする時が来ますわ。
二階堂千鶴
………もっとも、今は翼の方が未来を必要としているようですわね。
伊吹翼
え………?
二階堂千鶴
さあ、こちらに来なさい。未来のかわりとはいきませんが、寄り添うくらいならできますわ。
二階堂千鶴
未来を慰めようと、自分の感情はしまっていたのでしょう?
伊吹翼
………
伊吹翼
………う、
伊吹翼
うわぁぁぁん!
伊吹翼
静香ちゃんが!静香ちゃんが……どうして………!
二階堂千鶴
よしよし………必ず、私が助けてみせますわ。
二階堂千鶴
もう誰も死なせたりなどしませんから………!
伊吹翼
誰も……死なせない………。
伊吹翼
そうだ………もう誰も死なせちゃいけない………。
伊吹翼
ありがとう、千鶴さん。私はもう大丈夫です。
二階堂千鶴
あら?そうですか?
伊吹翼
はい。それじゃあ失礼しました。
二階堂千鶴
………待ちなさい、翼。
二階堂千鶴
あなたも、決して無理をしてはいけませんよ?
伊吹翼
………はい。
(台詞数: 50)