最上静香
生地はこれでよし。このまましばらく寝かせましょう。
宮尾美也
お〜。静香ちゃん、やってますね〜。
最上静香
みっ、美也お姉様!?どうしてこんな所に!?
宮尾美也
美味しそうなおうどんの香りに誘われまして〜。
最上静香
まだ麺作りの段階なのに…流石はお姉様です!
宮尾美也
それと…ついでに次のミス・フラワーに相応しい人を調べに来たんですよ。
最上静香
ええっ!?
宮尾美也
むふふ、冗談ですよ〜。
宮尾美也
ところで、これが静香ちゃんの生地ですか〜。
宮尾美也
気持ち良さそうにお昼寝していますね〜。
最上静香
はい。これも、お姉様の指導のおかげです。
最上静香
うどんの声を聞き、うどんと心を通わせること…それがうどん作りの秘訣ですよね。
最上静香
私、絶対にお姉様のようなミス・フラワーになります!
宮尾美也
そうですか〜。それでは、そんな静香ちゃんにアドバイスです。
宮尾美也
ミス・フラワーは全てのおうどんを司り、生徒を導く、この学園の象徴です。
宮尾美也
だから、全てのおうどんの声を、聞き逃してはいけませんよ〜。
最上静香
全てのうどんの声を…?自分以外も、ということですか?
宮尾美也
はい。今は調理実習中なので、教室中からおうどんの声が聞こえてきますよ〜?わかりますか?
最上静香
えっと…た、確かに!普段は自分のうどんに集中していたから気づきませんでした!
最上静香
これは…未来のうどんの声ね!見なくてもわかるわ!……あら?
最上静香
『ッーーーーーー!!!!!』
最上静香
っ!?な、何よこの悲鳴!?これは…北沢志保のうどんから!?
宮尾美也
気づきましたか〜。さっきから、教室の外まで響いているんですよ〜。
最上静香
(そうか!お姉様はこの声を聞いてやってきたんだ!)
最上静香
こんな声を出させるなんて許せない!お姉様!私、あの子と話してみます!
宮尾美也
あっ、でも、この声の感じは…。
最上静香
…ちょっとあなた!何をしているのよ!?
北沢志保
………………。
最上静香
小麦粉も水も塩も量がめちゃくちゃじゃない!
最上静香
こんなのでまともな麺ができるわけがないわ!うどんが可哀想よ!
北沢志保
………………。
最上静香
聞いてるの!?北沢志保!!
北沢志保
………………。
北沢志保
(バタリ)
最上静香
……えっ?し、志保…?
宮尾美也
静香ちゃん。保健室に行って、先生を呼んできてください。
最上静香
あ……はい!
最上静香
(志保…さっきまで普通だったのに、急に倒れるなんて…。)
最上静香
(それにあのめちゃくちゃなうどん生地…一体どういうことなの?)
(台詞数: 39)