高木社長
事情を詳しく知らない私が口を挟むのも何だが……北沢君?
北沢志保
何ですか?
高木社長
もしかして、エキジビションマッチにプレッシャーを感じているのは……キミの方じゃないかね?
北沢志保
!?
最上静香
志保が?
高木社長
キミが最上君に言われて、事務所の経営を任された事は聞いているよ。そして、それと同時に
高木社長
そこの最上君……あー、ややこしいから“静香君”と呼ばせてもらってもいいかな?
最上静香
え?……えぇ、構いませんけど
高木社長
ウム。静香君の事も、よろしく頼むとお願いされたのだろう?
北沢志保
………………
高木社長
経営だけでも大変だと言うのに、加えて静香君の事も気に掛けないといけないわけだ
高木社長
部外者の私とて、その大変さは想像に難くないよ
高木社長
静香君に何かあってはいけない。だから無理はさせたくない。その気持ちはよく分かる
高木社長
しかしその方針が原因で、せっかくの機会を潰すのは……あまりに勿体無いねぇ
北沢志保
………………
高木社長
静香君とて、まだ若い。失敗覚悟でぶつかってみるのも、良い経験になると思うのだがねぇ
高木社長
それとも北沢君は、静香君の実力や精神力が信用ならないのかね?
北沢志保
………………
高木社長
………………
北沢志保
………………
北沢志保
用事を思い出しました。私はこれで失礼します
最上静香
あ、ちょっと志保!エキジビションマッチはどうなるのよ!?私は出るわよ!?
北沢志保
好きにすればいいじゃない!!
最上静香
っ!
最上静香
何なのよ……全く……
高木社長
ハッハッハ!まぁ、そう言わないでやってくれたまえ
高木社長
彼女とて、決してキミにイジワルしようと思って言っているわけではないのだよ
最上静香
そうは言いますけど……
高木社長
心配されていると言う事は、それは期待の裏返しなのだよ。キミの実力に期待しているからこそ
高木社長
ウチの律子君とのバトルによって、自信喪失してしまわないか心配なのだろう
高木社長
私もこの年だ……実力がありながら、志半ばで潰れてしまった者を何人も見てきた
高木社長
その中には……あの律子君も含まれている
最上静香
っ!
高木社長
キミは本当に恵まれているよ。あんなに気に掛けてくれる社長が、側にいるのだからねぇ
高木社長
アイドルトレーナーであるキミに、北沢君の気持ちを理解しろと言っても……それは無茶な事だろう
高木社長
だが、少しぐらいは彼女の気持ちも汲んでやってほしい。そうした上で……
高木社長
エキジビションマッチに出場する意味を、じっくり考えてほしい。
最上静香
出場する意味……ですか?
高木社長
ウム。単に律子君とバトルが出来たというだけで満足するのは勿体無い
高木社長
何を知り、何を学ぶのか。それを今後どう活かすのか。そこまで事前に考えられていたら十分だ
高木社長
後は……戦う勇気、それから挑む覚悟!これらを忘れずに、律子君とのバトルに臨んでほしい!
最上静香
っ!
最上静香
『今の静香ちゃんには、大事な物が足りないのです』
最上静香
『アイドルトレーナーに大事なのは、“戦う勇気”と“挑む覚悟”なのです』
最上静香
………………
高木社長
……っと、少し喋り過ぎたかな。他所の事務所の社長が、一々口を挟むのも野暮だねぇ
高木社長
私はこれで失礼するよ。当日は、思いっきり楽しんでくれたまえ!
最上静香
はい……ありがとうございました
最上静香
………………
最上静香
………………
(台詞数: 50)