真実の在り処 12
BGM
俠気乱舞
脚本家
Կիշիրա
投稿日時
2017-04-22 00:35:14

脚本家コメント
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天空橋朋花
「ええ、そこら辺に雑多な感じで敷き詰めておいてください〜」
天空橋朋花
「そうですね、他に柔らかそうなものがあったらとりあえず持ってきてください」
天空橋朋花
「え?そんなにたくさん集めてどうするのかって?いやあ、一度やってみたかったんですよ」
天空橋朋花
「これだけの人数の人が手伝ってくれたら、とても大きい規模のフカフカなお布団が……」
天空橋朋花
「あ、お昼寝とかじゃありませんよ?あくまで神聖な儀式系のサムシングです」
天空橋朋花
「えっとほらあの神様的な存在的なのを迎え入れるための儀式です」
天空橋朋花
「あ、そうそう。空の彼方より舟的な物に乗った的な感じで来るので、その着地用のフカフカです」
天空橋朋花
「え、神様は塔の女神様だけじゃないのか、ですか?」
天空橋朋花
……
天空橋朋花
「その女神様の、友達的な存在が来るんですよ。え、どういう友達か?知りませんよそんなの」
天空橋朋花
「ほら、というわけで納得していただけたら去ってください。私はここで最後の調整をするので」
天空橋朋花
「まだ何かあるんですか?私の眠気もとい神様との約束の時間までそんなにないのですけど。」
天空橋朋花
「亜利沙さんに怒られないのかって?それは大丈夫ですよ、今は私が任されていますので」
天空橋朋花
「変な言い方をしてしまいましたね。亜利沙さんはすぐに戻ってくる予定ですので心配いりません」
天空橋朋花
「え、まだあるんですか?いったい今度はなんですか」
天空橋朋花
「神様が来た?何を言ってるんですか。この世に神様なんて、いやいますけどそんな唐突に」
天空橋朋花
「上からですか?もしかしてさっきの話を真に受けてます?いや真に受けるも何も真実ですが」
天空橋朋花
と、言われるがままに私がまだ青い空を見上げると、雲の間に確かに何か見えます。
天空橋朋花
風船、でしょうか。私たちはゆっくりと大きくなるそれをしばらく眺めていました。
天空橋朋花
そして、それが風船ではなく気球のようなものだと気づきました。ゆっくりと近づいてきます。
天空橋朋花
どうやら風向き的には、こちらに向かっているようです。操作できるものではありませんしね
天空橋朋花
もっともっと近づくにつれ、私はあることに気づきました。
天空橋朋花
遠いと分かりませんでしたが。その気球のようなものは、空を漂っているのではなく……
天空橋朋花
物凄い速さで、落下して来ていたのでした。まさかそんな高いところから。
天空橋朋花
このままではもしかしたら私達のところに落ちてくるかもしれません。大変。
天空橋朋花
私は皆に注意するために大きく息を吸い込んで。
天空橋朋花
吐いて。
天空橋朋花
「皆さん、逃げてください」
天空橋朋花
それでも事態が飲み込めず動かない人たちに向かってもう一度。
天空橋朋花
「私の言うことが聞けないんですか?」
天空橋朋花
ようやく一目散に逃げ出した皆さんを見て一安心。教会の近くで死なれては笑えません。
天空橋朋花
さて、私も逃げ出さなければならないのですが、運が悪かったですね。まさかこんな時に……
天空橋朋花
砂風呂中にあんなものが降って来ようとは、勿論砂の重みで全く動けません。これが最期でしょうか
天空橋朋花
もし私が神話になれば、後の世の人々は周囲の安全を確認してから砂風呂に入ることでしょう。
天空橋朋花
なんてエスプリの効いた辞世のモノローグを考えている時です。その気球のようなものは目の前に
天空橋朋花
来たと思ったらいきなり大きな風が一迅、その動きが止まり。
天空橋朋花
ゆっくりと、今度は確実にゆっくりと地面へ近づいて、
天空橋朋花
さっきまで用意してもらっていた私の屋外ベッドに、優しく着地しました。
天空橋朋花
それを見届けた瞬間、さっきまで遠くにいた皆さんが戻って来ました。
天空橋朋花
「あの、私のことはおいといて、それを調べていただけませんか?」
天空橋朋花
調べてもらったところ、その気球は大きな、人一人が入れるくらいのカプセルにつながっていて。
天空橋朋花
「せっかくなので開けてください」
天空橋朋花
「中に女の子?そんなまさか、あんなに勢いよく落ちて生きてるわけが……」
最上静香
「うう……あのメガネ……きゅう」
天空橋朋花
「あからさまに気絶していますが、大丈夫そうですね。なんとも巡り合わせの良い……」
天空橋朋花
「あ、神の思し召し的なやつですね、はい。奥に運んであげてください」
天空橋朋花
さて、これだけでも大変なのに、この日はまたあの人達がやってきました。
天空橋朋花
しばらく答えを保留していた私でしたが、そろそろ答えなければなりません。亜利沙さんの思いも。
天空橋朋花
「こんな格好ですみません」最早誰の思い通りにも、させたくはないのです。
天空橋朋花
「白状しますとあなた方のおっしゃる通り、私がこの教会の主です」

(台詞数: 50)