真実の在り処 11
BGM
フローズン・ワード
脚本家
Կիշիրա
投稿日時
2017-04-14 02:17:25

脚本家コメント
前は351です。
次は354です。
今更ですけけどめっちゃながなりそう。

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最上静香
あれから数日。
高山紗代子
「うーん、こうじゃないな」
最上静香
私は未だこの部屋にいる。
高山紗代子
「明らかにこうでもないしな…」
最上静香
そう、この奇妙なシェアハウスを数日間も続けている。
最上静香
何故だがは分からないが、ここは安全らしい。この部屋こそ最も監視すべきだと思うが。
高山紗代子
「あ、これ逆にこうかも。あー、逆にね。」
最上静香
とにかく、私に使命を与えたこの星の女神はどこからか色々な物を調達してきては。
高山紗代子
「いややっぱり違うね。これで騙される私じゃないんだよなあ」
最上静香
何かを試行錯誤して、今は。
高山紗代子
「視点を変えて、こう?」ボーン
高山紗代子
「おお!きた!これだ!」ボボンボンボン
最上静香
楽器を弾いていた。
最上静香
「何やってるの?」
高山紗代子
「あ、ちょっと余生の過ごし方を考えてたんだ。最近諦めムードで」
最上静香
「何勝手に諦めてるのよ、セカンドライフには早いわよ」
高山紗代子
「静香ちゃんはそうだろうけど」
最上静香
「……どういう事?」
高山紗代子
「前も言ったけど、静香ちゃんに変えられる事もあれば、そうでない事もあるからね」
高山紗代子
「でも、そうでないと静香ちゃんに会えなかったけど…」
高山紗代子
「それを、仕方ないとは絶対に言いたくないんだ」
最上静香
「あなた、人の話を聞いているようで聞いてないわね」
高山紗代子
「それでも、私は絶対に何も出来ないんだよ」
最上静香
「なんで?あなたなんでも知ってるんでしょう?」
高山紗代子
「私もそう思ってたんだけど、やっぱりそれは不自然な事なんだよ」
高山紗代子
「世界を人生ゲームとするなら」
最上静香
「結論聞く前から分かるけどその例え間違ってるわよ」
高山紗代子
「ルーレットを回さず好きなマスにだけ止まるような、私のやってきたことはそんな感じ」
高山紗代子
「これを続けると、これ以上不自然な世界になっちゃうんだよ、きっと」
最上静香
「私にさせようとしてることは?」
高山紗代子
「新しいコースに作り直す感じ、かな?それだとルール違反じゃないよね」
最上静香
……そうかしら。
高山紗代子
「明日、私はこの捻れを1つ元通りにしなくちゃならない。大きな犠牲を払って、ね」
高山紗代子
「この元に戻ろうとする力はとても強くて、どうする事も出来ないんだ」
最上静香
……
最上静香
「そういえば。私はどうやって外に出してくれるの?」
高山紗代子
「あ、そうそう!それは目下頑張り中です!」
高山紗代子
「こういうのやったことないけどさ、中の人たちとかから色々貰ったり拾ったりして」
高山紗代子
「近日中にはいい報告が出来そうだよ!」
最上静香
「めちゃくちゃ進んでなさそう。あの、その大量の布みたいなやつをどうするつもりなの?」
高山紗代子
「よくも聞いてくれました!」
最上静香
「よくも?……もしかして、それをつなぎ合わせてロープみたいにしてラプンツェルみたいに
最上静香
「降りさせたりはしないわよね」
高山紗代子
「……あ、その手が」
最上静香
「ないから」
高山紗代子
「とにかく、静香ちゃんは安心してて良いよ。そこまでは、それくらいは、出来るからさ」
高山紗代子
「出来ないこともあるって事は、出来ることあるって事だよ。まあ、結局何も出来ないけど」
最上静香
「何も出来ない……ね」
最上静香
何も出来ない。その言葉を彼女は、この数日間で何度も繰り返していた。まるで、他の誰でもない
最上静香
自分に言い聞かせるように……

(台詞数: 50)