真実の在り処 10
BGM
君との明日を願うから
脚本家
Կիշիրա
投稿日時
2017-04-07 19:00:10

脚本家コメント
前は349です。縁起が良いですね。
次は352です。大殺界です。

コメントを残す
高山紗代子
「ようこそ、友達をこんな感じで招くのは初めてかもしれません」
最上静香
友達?
高山紗代子
「さて、何か飲み物を持ってきましょう。おじやでいいですか?」
最上静香
飲み物は?
高山紗代子
「ええっと、何が聞きたいんでしたっけ?」
最上静香
「この塔が完成するって、どういう事?」
高山紗代子
「そのままの意味ですよ。この不完全な建物が、生き物として完成するということです」
最上静香
生き物?
最上静香
「いやだから、それを止めるために、あなたを救う為に私は真壁瑞希にデータを……」
高山紗代子
「あ、それなんだけど。なんで塔の完成と私が関係あるんですか」
最上静香
……あれ、全部知ってるわけじゃないのか。私は事情を説明する事にした。
高山紗代子
「塔と1つになる……?」
高山紗代子
……
高山紗代子
………
高山紗代子
………………
最上静香
「ちょっと、どこ行くの!」
高山紗代子
「そっか……全部、そういうことだったんだ。あれとかあれも全部……最初から決まってたんだ」
最上静香
「また訳の分からないことを……」
高山紗代子
「……あれ?それなのに何でここに静香ちゃんが」
最上静香
「今度は記憶喪失?」
高山紗代子
「ああそうか!全部じゃないんだった!そうだそうだ!」
最上静香
「ちょっと、眼鏡かけてるくせになんでそんな情緒なの!」
高山紗代子
「……もう間に合わないけど、それさえなんとかなるかもしれない!」
最上静香
「落ち着いて!」
高山紗代子
「静香ちゃん、よく聞いてね」
最上静香
「ほんとに落ち着いた」
高山紗代子
「この世界は今命が無いんだけど、それをそのままにするわけにはいかないみたいなんだ」
高山紗代子
「誰のどういう力が誰にどう働いたのかは分からないけど、この塔が体の代わりで」
高山紗代子
「瑞希ちゃんが、心の代わりにされようとしてる。というか、なると思う。決まってたんだ」
最上静香
「決まってた?でもそもそも塔にはあなたが入る予定になってたんでしょう?」
高山紗代子
「ええっ!?それは無いよ!なんでこんな何の取り柄もない私が!」
最上静香
……
高山紗代子
「あ、それなんだけど。そうして新しい命が出来ると多分、この星は大きく変わってしまう」
高山紗代子
「それがどう変わるかはわからないけど、皆嫌みたいなんだよね」
高山紗代子
「少なくとも、この星に住まう人たちにとっては大変みたい」
高山紗代子
「……塔が建つまでこんな事知らなかったし、できる事もなかったけど……」
高山紗代子
「今は知ってるし、出来る事もある。それに」
高山紗代子
「やりたい事も、出来たんだよ」
高山紗代子
「静香ちゃんのおかげで、全部見つかったんだ」
最上静香
「私?どういう事?」
高山紗代子
「あなたは、皆の声と違う事が出来る。つまりこれから起こることだって変えられるってこと」
最上静香
これから起こることを変える……?何を言ってるか分からないし、何がしたいのかも分からない。
最上静香
……けど、私にとって何が正しいかくらい、分かっている。
最上静香
「何をすればいいの?」
高山紗代子
「あ、うん。私がなんとかしてここから出してあげるから、できるだけ早く見つけてきて」
高山紗代子
「静香ちゃんみたいに、運命を変えられる人。もう一人くらい、いるはずなんだ」
最上静香
「曖昧すぎない?」
高山紗代子
「大丈夫、あなたなら大切な物の場所が分かるはずだよ。だからきっと変えられることがある」
高山紗代子
「もう…変えられないこともあるけどそれでも、やらなきゃいけないことだってあるでしょ」
高山紗代子
「それで良いんだよね、瑞希ちゃん」

(台詞数: 50)