最上静香
その日は珍しく夕方から家にいました
最上静香
いつもならレッスンか撮影か、何かしらの用事が入ってたのですが
最上静香
「最近忙しくなってきたから少しくらい休みなさい」
最上静香
と言われ半ば強引に帰らされたのです
最上静香
確かにここ最近はありがたいことに仕事の数が増えていっています
最上静香
その上レッスンも比例するように日々激しさを増していっています
最上静香
ですがだからと言って休みを貰うほどに疲れてはいませんでした
最上静香
ましてや今は仕事が増え始めている大事な時期
最上静香
時間も無い私にとってはとにかく1分1秒が惜しかったのです
最上静香
そんな中で突然押しつけられた休み
最上静香
ぶつけどころの無い熱で身が焼けるような思いでした
最上静香
とはいえ何も予定が無いのもまた事実。仕方なく私は家で自主練をすることにしました
最上静香
そうしてしばらく自主練をしていると、唐突に食洗機が洗い終わった音が聞こえました
最上静香
同時に最近家事の手伝いができてなかった事を不意に思いだし
最上静香
せっかくだから食器を片付けてあげることにしました
最上静香
キッチンへと行き、食洗機の扉を開けて、食器をせっせと出してはしまっていきます
最上静香
ただひたすらに。ひたすらに。
最上静香
しばらくの間、何も考えず淡々と食器をなおしていたのですが
最上静香
ふと我に返ると食器を棚ではなく冷蔵庫に片付けていました
最上静香
訳がわからず呆気にとられた私
最上静香
目の前で冷やされていくお皿やトングをただ見ていることしかできませんでした
最上静香
その日はいつもより早く寝ることにしました……
(台詞数: 22)