最上静香
ここが、主のお屋敷だ。
宮尾美也
大きいですね。私の住んでたところとは大違い。
最上静香
……お嬢様は奥にいる。
宮尾美也
静香さん。
最上静香
……
宮尾美也
約束、きっと守ってくださいね。
最上静香
……
野々原茜
約束ってなに?
最上静香
……おまえ、いつからそこに居たんだ。
宮尾美也
びっくりしました〜。どなたですか?
野々原茜
あ、それ聞いちゃう?なんと今日は猫になってみました!ヒヒーン!
宮尾美也
あら、猫がかぶってしまいました。
野々原茜
またまた!猫かぶってるのはそっちのくせに!よ、大統領!
宮尾美也
それほどでも〜。
最上静香
何の用だ。
野々原茜
あ、しずちゃんお疲れ様。本当に連れてくるとは思わなかったよ。
野々原茜
で、もういいってさ。
最上静香
……どういう事だ。
宮尾美也
あ、やっぱりそれ口癖なんですね。
野々原茜
え、そのまんまだけど。もう自由だって。現地解散。
最上静香
……
宮尾美也
と言うことは、ここから先はあなたが案内してくれると言うことですか?
野々原茜
え、違うよそんな面倒くさい。もう準備できてるから一人で行ってら。
宮尾美也
放任主義なんですね〜。それでは行って參ります。
野々原茜
うん、お客様の自主性を重んじるからね〜。ばいばーい。
宮尾美也
……静香さん。
最上静香
……
宮尾美也
ごきげんよう。
最上静香
……
野々原茜
随分仲良くなったんだね。
最上静香
そう見えたか?
野々原茜
でもさ、これで最後なのにごきげんようはおかしいよね。
最上静香
おまえは知っていたのか?
野々原茜
何が?恐竜絶滅の真相?仮病だよ。
最上静香
あの娘が獣だったこと。
野々原茜
うん、でも猫でも人でも心臓は心臓だよ。もしクラゲに食べられてたらややこしかったけど。
最上静香
……では、不死の呪いについては知っているのか。
野々原茜
呪い?死なないのって呪いだったの?
野々原茜
あ、こんなことしてる場合じゃないない!早く行かないと!
最上静香
何処かに行くのか?
野々原茜
っていうかもう帰るんだよ。もう用は済んだし、別にやることも無いし。
野々原茜
あ、それとも茜ちゃんにいて欲しかった?
最上静香
いや、どちらにせよ、すぐ此処を去ることになっていただろう。
野々原茜
……なんかよく分かんないけど、茜ちゃんからも一つ聞いていい?
野々原茜
さっき言ってた、あの子との約束ってなんなの?
最上静香
……もし、呪いがまだ続いていて。
最上静香
また新たな不死が生まれてしまったら、
最上静香
今度は私がそれを受け、私で終わらせる。
最上静香
そして、その時はまた二人で、今度はお互い何にも縛られないままで。
最上静香
また一緒に旅に出ようと。
(台詞数: 50)