最上静香
はっ!?こ、ここはいったいどこかしら!?
最上静香
私は確か、自室で星梨花と私の夢小説を書いていて…それから…。
最上静香
そうだ!執筆がうまくいかなくて、VR箱崎星梨花のサイコMODをプレイしてみたんだった!
最上静香
私、脳に過負荷がかかって…死んじゃった、とか?
野々原茜
おや?こんな所にお客さんかにゃ?
最上静香
ッ!?人がいた…!貴女は誰ですか?
野々原茜
茜ちゃんは……ここだと、ただの茜ちゃんかな。
野々原茜
ここは魂の安息地。傷付き、お疲れ気味の魂がやってくるんだよ。
野々原茜
あ。安心して。ちょっと休憩すれば元の世界に戻れるよ。
最上静香
そうなんですか…貴女も、何かに疲れてここに来たんですか?
野々原茜
まあね。茜ちゃん、完璧可愛い美少女だけれど、悩み事もいっぱいなんだよねー。
野々原茜
そういう貴女も疲れちゃった系?何があったのか、茜ちゃんに話してみない?
最上静香
……私、小説を書いているんですよ。完全に趣味の範囲で、ですけれど。
最上静香
初めの頃は、ただ書くのが楽しくて、アイディアも沢山あったんです。
最上静香
でも、最近は思うように文が書けないというか、スランプになってしまって…。
野々原茜
趣味なんだし、変に気負う必要はないんじゃない?スランプならスランプが抜けるまで待つとか。
最上静香
それはそうですが…一度書けなくなったら、二度と書けなくなるんじゃないかと不安で…。
野々原茜
スランプは成長の証だよ。伸びていけば、壁にぶつかるものさ。
野々原茜
そうだね…だったら、暫く書くのを止めてみるといい。
最上静香
えっ…そんな、ますます書けなくなるんじゃ…?
野々原茜
無理に書こうとしても、それは同じ視点から生まれた同じアイディアの焼き直しになるだけだ。
野々原茜
確かに、これまで書き続けたからこそ書ける作品というのもあるだろう。
野々原茜
ただ、革新的なアイディアとは、いつも他の視点から与えられる物なんだ。
野々原茜
だから、まずは机から離れて色んな経験をしてみてはどうかな?
野々原茜
なあに。書きたいという気持ちを忘れなければ、いつかきっと良いアイディアが浮かぶはずだよ。
最上静香
そう…ですね。私、少し焦り過ぎていたのかもしれません。
最上静香
ヒロインのモデルが、私の文章力では表現できない程の美少女なので、上手くなるのに必死で…。
最上静香
まさに、「事実は小説より美なり」って感じです。
野々原茜
あはは。
最上静香
あらっ?体が何だか透けてきたような…?
野々原茜
お別れの時間みたいだね。私も後から帰るので、気にしないでおくれ。
最上静香
また、会えますかね?
野々原茜
さぁ。ここら様々な世界と繋がっているらしいし。貴女と私が同じ世界の住人とは限らないから。
野々原茜
まあ、縁があればまた会えるさ。
最上静香
あの!私…貴女がここに来た理由をまだ聞いてきません!
野々原茜
私かい?私はね、更に上を目指すための長い長い旅の途中なんだよ。
野々原茜
だけど、次第に疲れてしまってね。気づけばこんな所に来ていたんだ。
最上静香
貴女がそこまで打ち込んでいることっていったい…?
野々原茜
ダンスだよ。
最上静香
ダンス。
野々原茜
(その後)
最上静香
はっ!?あれ…いつの間にか寝ていたのかしら?何だか不思議な夢を見ていたような…。
最上静香
こうしちゃいられないわ。早く続きを書かないと…。
最上静香
…………。
最上静香
ううん。ちょっと息抜きも必要よね。ジッとしてばかりだと息が詰まるし。
最上静香
今日はオフだけれど…レッスンルームに行ってみようかな。
最上静香
思いっきりダンス、しよっ。
(台詞数: 47)